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ITpro Report

IchigoJam向けビジュアルプログラミング環境、大阪工大が披露

PCカンファレンス北海道2017

江口 悦弘=日経パソコン 2017/11/06 ITpro

 2020年度から小学校でプログラミング教育が必修になることが決まり、教育現場ではどのような授業をすればよいのか、不安と関心が高まりつつある。2017年10月28~29日に開催された「PCカンファレンス北海道2017」でも、プログラミング教育に関する研究発表やワークショップが実施された。

 PCカンファレンス北海道は、ICT(情報通信技術)活用教育に関する研究発表と交流のイベント。今年の会場は室蘭工業大学(北海道室蘭市)で、主催はPCカンファレンス北海道2017実行委員会、共催はコンピュータ利用教育学会(CIEC)と全国大学生協連合会北海道ブロック。

BASICをブロックタイプの命令に置き換え

 大阪工業大学大学院 情報科学研究科の鴻池泰元氏は、「IchigoJam」向けのビジュアルプログラミング環境の開発とプログラミング教室の実践について発表した。小学生をはじめとしたプログラミング未経験者には、マウス操作で簡単にプログラムを作れる「Scratch」などを最初に体験させることが多い。IchigoJamは「子ども向け」をうたうボード型コンピュータだが、内蔵しているプログラミング言語がBASICなので、英語が分からずキーボードも使えない小学生には最初のハードルが高い。加えて、プログラミングに挑戦する児童は、「画面上の絵が動くよりも実際のLEDが光ったり、モーターが回ったりする方が楽しいと感じる」(鴻池氏)という。

IchigoJamに内蔵されたBASICの動作をブロック型の命令に置き換える「ビジュアルブロックエディタ」。IchigoJamとUSBで接続したパソコン上で動作する
(鴻池泰元氏の投影資料より)
[画像のクリックで拡大表示]

 そこで、鴻池氏と同大学情報科学部の中西通雄氏は、IchigoJamにつないだPCからプログラミングでき、電子回路の制御も可能な「ビジュアルブロックエディタ」を開発した。開発に当たり重視したのは、第一に小学3年生までが理解できる平仮名で表記すること。ブロックの構造では、BASICの命令をそのままブロックに置き換えると分かりにくいため、特に反復処理などで構造化したブロックを作るなど工夫した。また、センサーを利用する際の条件記述を簡略にして、児童にも理解できるようにした。

 開発したビジュアルブロックエディタを使い、小学3年生~6年生を対象にしたプログラミング体験教室を3回開催した。初めのうちは「配線図がお粗末だった」「内容を詰め込みすぎた」といった課題もあったが、そうした反省点を生かして2017年10月に開催した3回目の教室ではスムーズに進行できたという。

BASICの命令文をブロックに置き換える際、分かりにくくならないよう工夫した
(鴻池泰元氏の投影資料より)
[画像のクリックで拡大表示]
簡略化したブロックを用意する一方で、BASICの記述への移行を容易にするための詳細なブロックも別途用意している。エディターの開発には「Blockly」を使用し、Googleの「Chrome」上で動作する
(鴻池泰元氏の投影資料より)
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