SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)では「汎用情報系SaaS部門」「汎用業務系SaaS部門」「特定業種業務向けSaaS部門」の3部門を設定して評価を行っている。

 評価項目は一部を変更した。「実績」分野の「全世界(国内および海外)における法人ユーザー数」という評価項目では、選択肢の数字を全体として増やした。同じ得点を獲得するためには、前回より多くの法人ユーザー数が必要になっている。

汎用情報系では12サービス選出

 汎用情報系SaaS部門では、企業・組織における汎用的な業務の遂行を間接的に支援するサービスを評価している。グループウエアやWeb会議、eラーニング、セキュリティ、ワープロ、表計算、BIなどの機能を提供するSaaSが対象で、今回は81サービスを評価した。

 ネットラーニングの「Multiverse(マルチバース)」は「契約」など4分野で満点。Multiverseの名称では第3回から7回連続のベストサービス入りである。ブイキューブの3サービスもベストサービス入りしている。「V-CUBEミーティング」は「実績」でも満点を獲得したのが特徴だ。ソフトバンクテレコムの「ホワイトクラウド ビジュアモール」はベストサービスの中で最もスコアの上昇幅が大きく、唯一、「カスタマイズ」分野で満点だった(図2)。

図2●汎用情報系SaaS部門のベストサービス
図2●汎用情報系SaaS部門のベストサービス
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 日立製作所の「情報共有基盤サービス」はベストサービスとしては第7回以来の返り咲きである。ポータル、コミュニティー管理などを基本機能とする。「外部機関によるセキュリティ監査・認証」などの評価項目から成る「運用セキュリティ」分野では満点を獲得した。

 今回、汎用情報系SaaS部門では評価対象サービスが前回の75サービスから6サービス増えた。一方で、総合得点の平均値は49.9点となり、前回の52.2から2.3ポイント低下した。