IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)やPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)といったIT基盤を提供する「クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門」では今回、59サービスを評価し、NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」など9サービスを選出した(図1)。日本マイクロソフトの「Microsoft Azure」、日本ユニシスグループの「U-Cloud IaaS」は第7回以来の選出である。

図1●クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門のベストサービス

 NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」は総合スコアが68.0と前回より2.0ポイントアップした。9分野中6分野で満点を得ている。日本IBMの「SoftLayer」は同65.1で前回より2.5ポイントアップした。また、SCSKの「USiZE」は今回のベストサービスの中で唯一、「信頼性」分野で満点を取得した点で注目できる。

 評価項目は9分野47項目に及ぶ。クラウドサービス利用者の要望の変化を反映し、配点と一部評価項目を変更した。基幹業務システムのクラウド移行が進んでいるため、高信頼、高負荷対応、高セキュリティをより高く評価するよう見直している。配点変更では、「信頼性」分野を14点から16点に、「セキュリティ」分野を14点から15点に増やした。

 追加した主な評価項目を説明する。「ハードリソース」分野では、「利用者のリソースで指定できる最大CPUコア数」などの評価項目を追加した。

 「運用」分野では、最近のサイバー攻撃の激化を反映して「管理ツールに対する多要素認証の提供」という評価項目を追加している。この「多要素認証」は、ベストサービスに選出されたクラウドでは比較的高い比率で提供されている。9ベストサービスのうち6サービスが「追加料金なし」で提供していた。2サービスは「追加料金あり」で提供する。