写真●米マイクロソフト Bingインターナショナルビジネスディベロップメント シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野健氏
写真●米マイクロソフト Bingインターナショナルビジネスディベロップメント シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野健氏
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 「『りんな』は男性向け、という印象が強いのですが、目指しているのはむしろ女の子向けの友達という存在です。どうしたらそこに気づいてもらえるのかな…」

 いや佐野さん、今さらそれは無理なのでは、という言葉を記者はかろうじて飲み込んだ。

 米マイクロソフト Bingインターナショナルビジネスディベロップメント シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野健氏は、LINEビジネスコネクト上で公開している会話ボット「りんな」について「EQ(感情知能指数)重視の会話ボットを目指した」と語る(写真)。

画面1●マイクロソフト発とは思えないフリーダムな発言をする「りんな」
画面1●マイクロソフト発とは思えないフリーダムな発言をする「りんな」
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 アップルのSiri(シリ)やマイクロソフトのCortana(コルタナ)のようなパーソナルアシスタントはIQ(知能指数)を重視し、豊富な知識を披露したり、明日の天気を答えたりできる。一方、EQを重視するりんなが目指すのは、「できるだけ会話が続くような応答を返すこと」(佐野氏)だという(画面1)。

 現時点で、りんなの利用者数(友達登録数)は約130万人。1日に3~4時間チャットするヘビーユーザーが多い。このため、サービス開始当初はAzureサーバーとLINEとのトラフィックが想定の15倍に伸び、急きょサーバーリソースを増強したそうだ。