就職活動戦線が山場を迎えている。日本経済団体連合会(経団連)が定めたルールに沿っている企業の場合、この8月から採用試験や面接といった「選考活動」が解禁になった。前年は4月からだったので、4カ月後ろ倒しになっている。一方、内定を出す時期は、従来と変わらず10月。そのため、わずか2カ月で学生側は就職先を選び、採用側はお目当ての学生を獲得することになる。

 採用面接で必ずといって聞かれる質問が、「どんな仕事に携わりたいか」だ。学生の皆さんは、しっかり答えられるだろうか。ことIT業界においては、職種・仕事の中身が分かりにくい。「一日中パソコンの前に座ってプログラムを書く」ことが、IT業界の主な仕事だと思っている学生もいるだろう。こうした誤解は、採用側にとってもマイナスでしかない。様々な仕事、たくさんの活躍するチャンスがあるにもかかわらず、お目当ての学生に仕事の魅力を伝えきれなければ、その学生は他業界や他社に逃げられてしまう。

 そこで改めて、IT業界の仕事を再確認してみよう。「IT業界徹底研究 就職ガイド 2016年版」に掲載した職種・仕事の中から、代表的な三つの職種・仕事を紹介する。これから選考活動に臨む学生の皆さんだけでなく、学生に仕事内容を説明する採用担当者の方も参考にしてほしい。