2015年7月29日より、Windows 10への無償アップグレードが順次提供される(写真1)。だが、その直前の週末、Windows 10へのアップグレードを「抑止」する方法をマイクロソフトがブログで公開し、SNSを中心に大きな話題になった。

写真1●7月29日に迫る無償アップグレード開始を前に、混乱も
写真1●7月29日に迫る無償アップグレード開始を前に、混乱も
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 これにより、抑止する手順をとらなければWindows 10に自動的にアップグレードされるとの誤解が広まった。その一方で、金融機関などはWindows 10における自社のサービスの動作確認を終えていないとして、アップグレードを控えるようにとの呼びかけを始めている。本記事では、アップグレード開始まで秒読み段階となったWindows 10の直前状況をまとめておく。

Windows 10のアップグレード「抑止」騒動

 最初に確認しておきたいのは、自動ではWindows 10へアップグレードされない点だ。タスクトレイに追加されたWindowsアイコンをクリックし、無償アップグレード予約をしない限り、アップグレードはされない。また、一度予約した後で、取り消すこともできる。「いつの間にかWindows 10になっていた」という事態は起こらない。

 しかし、マイクロソフトが運営する「TechNet」のブログでは、グループポリシーやレジストリの設定を編集することで、アップグレードを「抑止」する方法が案内され、注目を浴びた(写真2該当記事)。

写真2●Windows 10へのアップグレード「抑止」を解説したTechNetブログ
写真2●Windows 10へのアップグレード「抑止」を解説したTechNetブログ
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