トヨタとチームラボが共同で開発した知育アプリケーション「Mobilmo(モビルモ)」が2017年7月14日にスマートフォン/タブレット向けの世界配信を始めた。回転する車輪やロケット風のエンジンなどを組み合わせて、自分で操作するロボットを作成。舞台となる惑星を探検したり、他のユーザーにアピールしたりする。対象年齢は15歳以下。童心に返ったつもりで遊んでみると、その奥深さに驚く。

トヨタとチームラボが共同で開発した知育アプリケーション「Mobilmo(モビルモ)」。
トヨタとチームラボが共同で開発した知育アプリケーション「Mobilmo(モビルモ)」。
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 モビルモは、トヨタが主催する「トヨタ 夢のクルマアートコンテスト」の流れをくむアプリケーション。夢のクルマアートコンテストは15歳以下の子供向けのイベントで、2016年は世界81の国と地域から85万5371の作品が集まったという。モビルモは、この精神を受け継ぎ、車に限定しない乗り物をデジタルの世界で自由に発想させるデジタル世界の舞台になる。

 ただデジタルの世界では、子供だましは通用しない。遊びに勉強に忙しい子供にとって、ゲーム風の知育アプリはレッドオーシャンと言える。モビルモは現在、iOSまたはAndroidのスマートフォン/タブレット向けに提供中だ。実際に記者が試してその設計思想を探った。

架空の惑星をシミュレーション

 モビルモを実際に遊んでみると、まずマスコットキャラクターの「アクセル」によるチュートリアルが始まる。舞台は架空の惑星である「コスモビ」。このコスモビを「たくさんの個性的なモビルモであふれる夢の惑星にしたい」というのが大目的だと示される。チュートリアル画面に大きく浮かぶのは「Hello World」の文字。子供にとってはシンプルな英語、大人にとってはプログラミング入門の定番ワードだ。親子でプレイすることを意識した導入と言える。

挨拶はプログラミングでおなじみの「Hello World」。
挨拶はプログラミングでおなじみの「Hello World」。
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 最初は「コア」と呼ばれるメインパーツに、「アクションパーツ」と「ノーマルパーツ」を組み合わせていく。コアパーツは、車で言えばシャーシに当たる。アクションパーツは「動き」のあるもので、ノーマルパーツは機能のない単なる構造体だ。つながる部位はあらかじめ限定されており、「+」で示される接合部同士をドラッグしてつなげる作業を繰り返す。

パーツ同士をブロック感覚で組み合わせていく。「+」マークと「+」マークをつなぐようにドラッグすると、パーツ同士がつながる。
パーツ同士をブロック感覚で組み合わせていく。「+」マークと「+」マークをつなぐようにドラッグすると、パーツ同士がつながる。
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