楽天のクチコミ就職情報サイト「みんなの就職活動日記(みん就)」と日経コンピュータ、日経BPイノベーションICT研究所が2016年4月入社予定の学生を対象に実施した「IT業界就職人気ランキング」調査結果を紹介している。今回は志望職種別の就職人気ランキングを中心に結果を見ていく。

 志望職種別ランキングが図5だ。調査では、どの企業への就職を志望しているかとは別に、「IT業界で担当してみたい仕事(職種)」を尋ね、その結果から回答率が高い順にランキングを作成した。「システムエンジニア/プログラマ」で1位になった富士通システムズ・イーストなら、同社を志望する学生の73.3%がこの職種を選んだことを意味する。

図5●志望職種別の就職人気ランキング
図5●志望職種別の就職人気ランキング
SE志望者が多いのは富士通システムズ・イースト
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 「経営・業務コンサルタント」では、1位のアビームコンサルティングから4位の大和総研ホールディングスまで前回と順位が同じ。学生の志望理由と企業がマッチしていると言える。これに対し、「プロジェクトマネジャー」は回答率が全体に低く、1位のディー・エヌ・エーでも14.0%にすぎない。学生にとって、プロジェクトマネジャーはSEなどに比べてイメージがわきにくい職種であるようだ。

 志望職種別ランキングは、各職種における人気度合いを示すだけでなく、企業が求める人材像と「その会社でこんな仕事をやってみたい」と学生が抱くイメージが一致しているかどうかを判断する指標として使える。キヤノンマーケティングジャパンが「セールスエンジニア」を担える人材を最も希望しているのであれば、採用活動は成果を上げているとみなせる。