米NVIDIAは、2017年5月9日から米国・サンノゼ市で「GPU Technology Conference(GTC) 2017」を開催した。これは同社が毎年開催している開発者向けのイベント。GPUや関連製品などの新製品の多くはここで披露されるため、同社の方向性を見るのに適したイベントといえる。
2017年のGTCにおける基調講演は、発表項目が多かった。発表されたのは、具体的には次の12件だ。
ハードウエア
- Tesla V100
- DGX-1 with Tesla V100
- DGX Station
- HGX-1 with Tesla V100
- Tesla V100 PCIe ボード
ソフトウエア/サービス
- TensorRTの強化
- DL Framework for Volta optimized
- NVIDIA GPU Cloud
- Project Holodeck
- Isaac Robot Simulator
その他
- Deep Learning Acceralatorのオープンソース化
- トヨタ自動車との提携
NVIDIAはGPUメーカーなので、中心になるのはやはり最新のGPUである「Tesla V100」だ(写真1)。簡単にいうとこのGPUには、科学技術計算、特にディープラーニングを想定した機能が初めて組み込まれた。これが「Tensor Core」であり、このTesla V100や今後登場するであろう新しいGPUやSoCで採用されるのが、「Volta」アーキテクチャだ。
GTCのセッションでは、Voltaアーキテクチャに関するものもあった。今回のGTCでは、Voltaアーキテクチャの詳細が初めて発表されたといえる。
ソフトウエアやサービス関連は、大きく分けてディープラーニング関連と、それ以外がある。また「その他」となる発表内容については、トヨタ自動車との提携が自動運転車の開発に関わるもので、実質ディープラーニング関連であり、Deep Learning Acceralator(DLA)のオープンソース化も同じくディープラーニング関連だった。