「データ分析の仕事は専門家の仕事」と思ったら大間違いだ。企業でパソコン1人1台体制が進んだその昔、ITリテラシーの重要性が叫ばれた。パソコン操作を他人任せにせず、自分で使いこなせるようになることが課せられた。それと同じことだ。今やデータを仕事に上手に生かすための基本的な素養「データリテラシー」を身に付けることが、ビジネスパーソンの“必修科目”になった。企業は、普通の社員がデータを分析し、仕事で成果を出せるようにするための工夫を凝らす必要がある。ただし、高度な分析スキルは不要だ。統計学や分析手法などの基本を教えれば十分。既に実践している企業の取り組みを紹介する。
連載
高めよう!データリテラシー
目次
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製品の知名度は気にしない
簡単分析ツールを積極活用
もっと手っ取り早く気軽に、多くの従業員が現状よりも高度なデータ分析ができるようになれば─。こう願う読者は少なくないだろう。こうした場合、表計算ソフトのエクセルや市販の著名な分析ツールを使うことは有効だが、選択肢はこれだけではない。新しい“無名”の分析ツールを導入して、成果を上げている企業がある。
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店舗指導員をエクセルの達人に
ABC分析図やZチャートを作成する演習も
「すごい」「そんなことまでできるの」。驚きの声があちこちから出る。ここは作業用品販売チェーン最大手のワークマン東京本社。2014年2月から、店舗の経営指導を担当するスーパーバイザー70人が、エクセルの使い方を学ぶ研修を始めた。
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テキストマイニングで検索性を高める
手順やキーワードも共有
ホンダの研究開発を担う本田技術研究所(埼玉県和光市)。栃木県芳賀町にある同研究所の四輪R&Dセンターは、ホンダの四輪自動車の設計・開発を手掛ける中核拠点だ。
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需要予測はITにお任せ
分析担当者の選抜にも工夫
現場をよく知る担当者が、需要を予測し、それに基づいた行動計画を立案・実行し、変化の激しい市場に対応する─。コンビニエンスストアの発注業務などに代表されるように、現場に権限とデータを与えて、判断を委ねる企業は多い。
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「初級統計学」を社内で研修
プロを招き、演習形式で
「ビッグデータの活用事例や分析ツールに関する情報収集はしやすくなっているが、それだけでは足りない。やはり統計学の基礎知識がないと、実務でデータ分析をしたり、最適な分析ツールの選定をしたりすることは難しい」。三井物産の水澤智直IT推進部グローバルユーザサポート室マネージャーはこう話す。
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