NTTドコモ 研究開発センター サービスイノベーション部 第1サービス開発担当の山添隆文氏は2014年7月31日、「ウエアラブル・ジャパン2014 Summer」(主催:日経エレクトロニクス、東京・UDXカンファレンス)に登壇。「ウエアラブルへのNTTドコモの取り組み」と題して講演した。

 山添氏は、大きく3つのテーマについて語った。すなわち、(1)ウエアラブルのコンセプト受容に向けた研究開発、(2)デバイスを活用するための機能提供、(3)そもそも、どのようなウエアラブルの形が受け入れられるのか、である。

NTTドコモが語る、ウエアラブルへの3つの取り組み

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 (1)のウエアラブルのコンセプト受容に向けた研究開発については、メガネ型デバイスの利用シーンを見据えたコンセプト提示について言及。同デバイスが普及した際に考えられるユーザーインタフェースの形を、普及のステップに分けてプロトタイプ開発しているとした。具体的には、黎明期では必要なときだけ使うという前提で「手ぶらでムービー」。普及期ではつけていると便利という視点から「見るだけインフォ」。成熟期は常時着用が前提として「なんでもインタフェース」「空間インタフェース」などの例を示した。

 (2)のデバイスを活用するための機能提供については、外部パートナーとの連携に向けたOpenAPIの提供について言及した。既に提供しているAPIのリストを紹介。オープンイノベーションを推進していく考えを示した。また、ウエアラブルをテーマとしたアプリコンテスト(ハッカソン)も実施しており、既にこの中から具体的な活動につながっている事例もあるとした。

 (3)の、そもそも、どのようなウエアラブルの形が受け入れられるのかについては、あらゆるデバイスが手軽に何でもつながる仕組みづくりが必要だと強調。OSや開発環境に依存する状況から脱却することの必要性を訴えた。同社としては、OSS(オープンソースソフトウエア)の提供について近日中に公開する予定であるとした。