装着者の脳波をセンサで計測し、「集中度」や「リラックス度」などに応じて“ネコ耳”部分が自動で動くヘッドセット「necomimi」。このnecomimiを手掛けたプロジェクト・チーム「neurowear」の中心メンバーである、新規事業開発プランナーの加賀谷友典氏が「ウエアラブル・ジャパン 2014 Summer」に登壇した(関連記事1)。講演では、necomimiの開発経緯や注目を集めていった経緯を振り返った後、necomimi後に開発したウエアラブルデバイスについて紹介した。

“ネコミミ”開発者が作ったウエアラブルの新作とは

necomimiを着けて講演する加賀谷氏
necomimiを着けて講演する加賀谷氏
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 まず試作したのは、脳波と連動して動作する尻尾型端末である。necomimiの発表後、「尻尾はないのか」という問い合わせが多数来たからだ。

 その後に加賀谷氏が着目したのが音楽だ。まず、集中度に応じて回転速度が変わるターンテーブルを試作。集中力が低下すると回転速度も下がり、音楽の再生が遅くなるものである。

 次に、脳波計測機能を備えたヘッドフォン「mico」を試作。計測した脳波を基にしてユーザーの状態を推定し、その状態に適した音楽を自動で再生するものである。体験者からは、「自分で選択せずに音楽が再生される体験は新鮮だ」、という感想が出たという。micoは引き続き開発中である。