「パーソナルコンピュータの父」として知られる米国の計算機科学者アラン・ケイ。「すべての年齢の『子供たち』のためのパーソナルコンピュータ(A Personal Computer for Children of All Ages:APCFCOAA)」というエッセイ(1972年8月に米ボストンで開催されたACM National Conferenceの予稿集に収録)で、パーソナルコンピュータの理想像とされる「Dynabook(ダイナブック)」という言葉を世に出した。

 日経BP社は、同氏にAPCFCOAAの内容を踏まえた原稿の書き下ろしを依頼し、「Dynabookとは何か?(What Is A Dynabook)」というエッセイにまとめた。同氏はこの中で、APCFCOAA執筆当時の時代背景や思想のほか、APCFCOAAには書き込まなかった事柄を補完している。

 8月最終週を迎え、「すべての子供」に向け、同エッセイの全文(和訳)を4回に分けて掲載する。

 本文は、「小学生からはじめるわくわくプログラミング」(阿部 和広著、日経BP社刊)から転載した。