前回([3]スマホのカメラで帳票やメモを何でも電子化する「CamScanner」)は紙文書の電子化テクニックについて書いた。紙の中でも「名刺」は別格だ。ビジネスパーソンとして活動していると、とにかく名刺がたまる。後で処理しようと思っているうちに、結構な枚数になる。もらうたびに入力するのも面倒だ。

 パソコンで名刺データを管理するには、「名刺リーダー+専用ソフト」というセットが出回っている。でも「それを買うほど名刺をたくさんもらうわけじゃないし」「そこまでして限られた枚数の名刺を処理する必要があるのか」と思いとどまってしまう。

データ手入力は面倒、PCレスで管理したい

図1●「CamCard」の公式サイト
図1●「CamCard」の公式サイト
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 名刺リーダーや専用ソフトにお金がかかるだけではなく、ソフトをインストールして電子化を始めるまでにはかなりの手間が必要だ。これを避けて便利に名刺を処理したい。しかも、ある程度自動の入力で。

 「ある程度自動の入力」と言うのには理由がある。たいていの名刺管理ソフトは、スキャン後にOCR(光学式文字読み取りツールによるテキスト読み取り)で文字を認識する機能を持つ。これは正確とは限らないが、ある程度認識してくれて、ちょっと修正する程度なら、全部手入力するよりは効率的だ。

 「ある程度自動の入力」のために有用なのが、スマホの名刺管理アプリだ。同種のアプリは多数あるが、筆者のお気に入りは「CamCard」というアプリだ。

 前回解説した「CamScanner」と同様、紙の名刺表面をスマホカメラで撮影してスキャンする。データはOCR処理されるので、これを手入力で微修正すればよい。データはCamCard内のアドレス帳や、GoogleやAppleのクラウドサービスのアドレス帳にも転送できる。