2014年4月にサポート終了を迎えたクライアントOS「Windows XP」の更新を終えたのもつかの間、ユーザー企業は息つく暇もなく、今度はサーバーOSのサポート終了対策を迫られている。ある日を境に、セキュリティ脆弱性におびやかされる。Windows Serverを襲うサポート終了の問題は深刻だ。

 IAサーバーで大きなシェアを誇った「Windows Server 2003」のサポート終了は2015年7月と、あと1年。これ以後はセキュリティパッチが提供されないため、新OSへの移行などユーザーの対策は急務だ(図1)。

図1●Windows Serverの利用期限の例
図1●Windows Serverの利用期限の例
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 移行対策は遅々として進んでいない。日本マイクロソフトの推計によれば、2014年6月末時点でまだ30万台のWindows Server 2003が現役で稼働中だ。台数以上に問題なのは、移行方針が立っていない企業が多いこと。サーバーOSの移行作業には一般に1年近い期間を要するが、IDC Japanの調査によれば2014年6月時点で、6.1%のユーザーがいまだ「移行計画を持っていない」状態だ。