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山崎潤一郎のデジタル危険地帯

iTunesを追い詰めたストリーミング、楽曲製作者の収益は130分の1に

山崎 潤一郎=ITジャーナリスト 2014/11/14 ITpro

 2014年10月末、「iTunes Storeの音楽ダウンロード販売が2014年に入って急減」というニュースが世界を駆け巡った。筆者は「やっぱりな」という思いでこのニュースに接した。音楽業界の末席に名を連ね、iTunes Storeにも楽曲を提供している筆者も、2013年あたりからのiTunes Storeからの売り上げの落ち込みを感じていたからだ。

 iTunes Storeの売り上げ減少の背景には「Spotify」や「Pandora」といったストリーミングサービスの台頭があるという。これらのサービスは、利用した期間に応じて料金を支払うサブスクリプション型のモデルであり、毎月一定金額を支払えば、登録されている音楽を好きなだけ聞ける。1曲単位や1アルバム単位で料金を支払うダウンロード型のサービスとは一線を画している。

写真●Taylor Swiftは最新アルバムを含め過去の全アルバムをSpotifyから削除した
[画像のクリックで拡大表示]

 そんな中、米国の人気シンガーソングライターTaylor Swift(テイラー・スウィフト)がストリーミングサービスに一石を投じた(写真)。「音楽は無料であるべきではない」として、最新アルバムを含め過去の全アルバムをSpotifyから削除することを決めたというのだ(参考リンク)。

 ダウンロード販売の停滞とストリーミング型の音楽配信の台頭は、ユーザーにそして音楽業界にどのような変化をもたらしているのか。音楽業界に身を置く筆者が、音楽ユーザーとしての体験を含め、その実態に迫ってみた。

音楽のダウンロード販売が迎えた「斜陽」

 実はiTunes storeからの売り上げの落ち込みは筆者自身も感じていた。ただ、この落ち込みは弱小レーベルの一事例に過ぎず、音楽のダウンロード販売自体は依然として成長傾向にあり、明るい未来が開けているものと高を括っていた面もある。だからこそなおさら、米国の大手メディアが伝えた売上げ減少のニュースには戦慄を覚えた。

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