写真1●筆者が購入したのは、38mmステンレススチールケースとブラッククラシックバックルのモデル。レザーベルトのシワシワ感がクルマのハンドルの質感とおそろいだったので、運転席(停車時)で記念撮影してみた
写真1●筆者が購入したのは、38mmステンレススチールケースとブラッククラシックバックルのモデル。レザーベルトのシワシワ感がクルマのハンドルの質感とおそろいだったので、運転席(停車時)で記念撮影してみた
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 4月24日に到着したApple Watchを使い始めて数日が経過した(写真1)。週末を挟んでいたこともあり、自宅に籠ってiOSアプリ開発の作業に没頭していたため、巷で言われている「Apple Watchのここが便利」という、外出時や移動中に威力を発揮する機能を本格的には試せてはいない。

 とはいえ、いくつか気が付いたこともあるので、本題に入る前に使用感を軽く報告しておこう。結論から言うと、この初代Apple Watchは、現時点で「機能」を云々言う製品ではないと感じた。アップル信者やアップル製品の世界観を理解しそれを心地よく感じられる人のためのファッションアイテム、あるいはオモチャ(ガジェット)の域を出ていない。

 いや、機能に対し全面的にダメ出しするつもりはない。「通知」の確認、「グランス」(一種のウィジェット)によるiPhoneアプリの起動など、随所でその便利さを実感している。特に、iPhoneのマップアプリで目的地までの徒歩ルートを設定すると、Apple Watchと自動連携し道案内してくれる機能はとても便利だった(図1)。

図1●iPhoneのマップアプリでルートを設定するとApple Watchに自動的に引き継がれ、曲がり角など案内地点の手前で音と振動で知らせる
Apple Watchの画面
Apple Watchの画面
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iPhoneの画面
iPhoneの画面
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 いつもは、1日朝夕2回、各1キロメートル程度の愛犬の散歩も、ルート案内機能が楽しいばかりに3倍以上の距離を歩いている(写真2)。14歳の老犬には申し訳ないが、これも8万円の元を取るため。老骨にむち打っておつき合いしてもらいましょう。

写真2●ナビゲーション機能が楽しいApple Watch
ナビゲーション機能が楽しいばかりに散歩の距離が伸びている。フィットネスのモチベーション維持には役立つのかもしれない。
ナビゲーション機能が楽しいばかりに散歩の距離が伸びている。フィットネスのモチベーション維持には役立つのかもしれない。
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クルマでもナビゲーション機能が使える。ただし、運転中はスクリーンを見ることができないので、案内地点の手前で音と振動で知らせてくれる。右に曲がるときは「トットットッ・トットットッ・トットットッ」、左に曲がるときは「トットッン・トットッン・トットッン」とリズムを刻む。3拍子が心地よい。この写真は停車中に撮影した
クルマでもナビゲーション機能が使える。ただし、運転中はスクリーンを見ることができないので、案内地点の手前で音と振動で知らせてくれる。右に曲がるときは「トットットッ・トットットッ・トットットッ」、左に曲がるときは「トットッン・トットッン・トットッン」とリズムを刻む。3拍子が心地よい。この写真は停車中に撮影した
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 とは言うものの、同じことはiPhone単体でもできる。確かにiPhone単体利用の場合、カバンなどから取り出す手間はかかるが、「たったそれだけ」の省力化のために約5万円〜14万円(「Edition」は100万円オーバー)を支払って「いい買い物した」と納得できるのは、アップル好きの人でないと難しいのではないだろうか。