GEヘルスケア・ジャパンは、自動走行式の血管X線撮影装置(アンギオ装置)「Discovery IGS 730」を、奈良県天理市の高井病院に納入した。国内初導入となる。X線透視画像を見ながらカテーテルを使って低侵襲に治療を行うIVR(interventional radiology)と開胸する外科手術の両方に対応するハイブリッド手術室に向けた製品だ。レーザーガイド技術を使って、手術室内のあらかじめ設定したポイントからポイントへ移動する。外科手術中には壁際へ遠ざけておき、手技の邪魔にならないようにするといった使い方を想定している。

ハイブリッド手術室の内部。奥にアンギオ装置。手術台の患者の足元側(写真手前)にコントローラー
ハイブリッド手術室の内部。奥にアンギオ装置。手術台の患者の足元側(写真手前)にコントローラー
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 ハイブリッド手術室ではこれまで主に天吊り式のアンギオ装置が採用されてきたが、天井にレールを設ける天吊り式は設置工事が大掛かりになるほか、手術用の照明やカメラの邪魔になったり、天井から壁への空調の気流をさまたげて清潔度を低下させるといった課題があった。