健康情報などの個人データは、サービス事業者が集中管理するのではなく、個人ごとに分散して管理すべき。ヘルスケア分野の個人向け(BtoC)サービスは、個人がデータを管理・連携させる仕組みの上でこそ初めて回り始める――。

 東京大学大学院 教授の橋田浩一氏(情報理工学系研究科 ソーシャルICT研究センター 新融合サービスICT分野)は、こうした“集めないビッグデータ”の効用とその実現基盤を提唱する研究者だ。「第19回 日本遠隔医療学会学術大会(JTTA 2015)」(2015年10月9~10日、主催:日本遠隔医療学会)のランチョンセミナー(共催:テクマトリックス)に登壇した同氏は「医療分野における個人データの保護と活用」と題して講演。提案するビッグデータ活用基盤やそのヘルスケアへの応用を紹介した。

講演する橋田氏
講演する橋田氏
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