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会議や遠隔医療、遠隔教育などさまざまな分野でTV会議システムの導入が進む背景として、ブロードバンド・ネットワークの浸透が挙げられる。例えば前述の遠隔教育の場合、文部科学省が実施している教育情報通信衛星を用いた映像や画像など大容量情報を県内の各学校へ高速に配信できるよう、地域ネットワークおよび校内LANなどのブロードバンド化を推進している例もある。
また、社内研修にTV会議システムを活用する前述の企業の場合、社内ネットワーク・インフラとして新たに広域イーサネットを導入。拠点間の基幹データ・トラフィックの増大に対応することが広域イーサネット導入の主な目的だが、多拠点のTV会議開催を視野に入れて広帯域の全社ネットワークを構築している。
この企業のTV会議システムで使われる帯域は1拠点あたり数百kビット/秒になり、全拠点で一斉に会議や研修を開催すると数Mビット/秒の帯域が必要になるという。このため、広帯域ネットワークの構築が欠かせないと判断。また、複数拠点のTV会議システムを制御するMCU(Multipoint Control Unit:多地点接続装置)にトラフィックが集中することから、網内のデータセンターにMCUを設置するなど、快適なTV会議システムの利用環境を整えている。
このほか、IP-VPNを導入し、全社的なVoIP(Voice over IP)ネットワークを構築したある企業では、アクセス回線を含め全社ネットワークが広帯域になったことから、今後、TV会議システムなどのビジュアル・アプリケーション導入を視野に入れている。「百聞は一見に如かず」の喩えではないが、電話やメールと異なり、「映像の活用で的確な業務指示が可能になり、ミスや無駄を減らし、生産性の向上が可能になる」と期待する。
TV会議システムというと、ユーザーは大手企業を想定しがちだが、ADSLやFTTHなどのブロードバンド・サービスの拡充とともに、中小規模の企業でも活発な導入が期待される。例えば、店舗に設置して顧客の相談に応じる不動産会社などにもTV会議システムは役立つ。相手の顔を見ながら話せば、本気で物件を求めているかどうかがわかるうえ、希望の間取り図などの資料もデータベースから取り出して瞬時に提示できる。
顧客の窓口となる店舗を駅前の立地条件の場所に配置することで、顧客にわざわざ本社などに足を運んでもらう必要がなくなり、顧客サービスの向上が可能になる。現在、企業規模を問わず、顧客の維持・獲得を命題にCRM(Customer Relationship Management)の導入が活発化しているが、TV会議システムもその手段として注目されるだろう。
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