
Web 2.0の技術が企業向けシステムに与えるインパクトを総称して「Enterprise 2.0」と呼ぶ。そのコンセプトは、企業にかかわるすべての人々が、ニーズに応じて自由にソーシャルソフトウエアを活用できるようにするというもの。その概念に基づくキーワードとして注目を浴びているのが、SaaS(Software as a Service)だ。
「SaaSを実現するには、利用者同士をネットワークでつなぐ接続性のほか、必要な機能などを使いやすい形で供給できる利便性、そして利用者の意図に応じてカスタマイズできる柔軟性が要求されます。業務システムに活用するためには、信頼性や可用性、拡張性を備えているのが大前提です。これらの条件をNGNは満たしており、企業におけるSaaS利用が一気に加速するでしょう」と浅野洋氏は語る。
そのためには、ソフトウエアなどのIT側からNGNの機能を適切に組み合わせ、利用するための仕組みが重要となる。その役目を担うのが、SDP(Service Delivery Platform)と呼ばれるIT基盤だ。日本オラクルでは、既にSDPを容易に構築できるソリューション、すなわち「Oracle Service Delivery Platform」を提供している。

「一般にSaaSには、アプリケーション資源を共有するマルチテナントのサービス提供が必須といわれますが、そうではありません。グリッド技術により、コンピュータリソースを最適化すればよいのです。運用管理の煩雑さを気にせず、SaaSプラットフォームを構築できます」と浅野氏。ブラウザ経由でCRM機能を安価に利用できる「Oracle Siebel CRM On Demand」は、「Oracle Grid」を用いることでシンプルにSaaS型CRMを実現しているという。
Oracle Service Delivery Platformは、既存システム資産の統合を可能にするサービス連携基盤、複数のサービスを単一アプリケーションに見せるマッシュアップツール、オープン環境での協業やコラボレーションをセキュアに促進するID管理ソリューションなどを網羅する。
このプラットフォーム上に300社超のISVパートナー企業の多彩なパッケージ製品が対応することが期待される。「必要な業務アプリケーションを連携し、ビジネス要求に対して迅速なシステム提供が可能になります。SaaS事業者やユーザー企業が、短期間で新しいビジネスを創出できるチャンスも広がります」と浅野氏は、Enterprise 2.0を後押しする「SaaS+NGN」アプローチの可能性の大きさを強調した。

NGNの機能を柔軟に利用できる汎用的なOracle SaaSプラットフォームと豊富なISVパッケージの組み合わせにより、
業務効率化や事業創出などが、低コストかつ迅速に進められる