
2日目のTechnology Dayは、「NGNアプリケーション」と「NGNインフラ構築」の2トラックに分かれて、事例をはじめ標準化、技術、基盤構築方法、ソリューションなどに関する講演が行われた。最終セッションでは日本のNGN の行方を論じるパネルディスカッションが開かれ、産学官からのパネリストがそれぞれの立場からNGNの将来について語った。
商用サービス開始が間近に迫った状況での開催だったためか、Technology Dayでは事例を取り上げたセッションが目立った。内容を総合すると、技術面に限ればNGNはスムーズに離陸できそうだ、という印象を受けた。
アプリケーション構築トラックでは、NTTのフィールドトライアルに参加しているソニーが「NGNが実現するHD高品質アプリケーション」と題して講演した。ソニーのデジタルリンク技術部担当部長、國頭義之氏は「NGNの意外な長所は、プラグ・アンド・プレイ。固定電話と同じ形式の『0AB-J』番号も、ユーザーフレンドリーなIDだと再確認しました」と感想を語った。また、ブリティッシュテレコムの日本法人BTジャパンの事例セッション「始まったBTの21CN:オープンイノベーションで多様なサービスへ」で、日本・韓国担当副社長のヨン・キム氏は「融合こそが未来の中心です」と語り、NGN/IMSの価値はサービスの融合にあることを力説した。

一方、インフラ構築トラックでは、早くも「NGNの次」を取り上げたいくつかのセッションが注目を集めた。総務省電気通信技術システム課長の竹内芳明氏は、「NGN標準化の最新動向〜基盤ネットワークのパラダイムシフト〜」と題した講演で、「新世代ネットワーク推進フォーラムの発起人会が10月2日に開催されたことを明かし、NGNの次の「新世代ネットワーク」の研究・開発が、2020年のサービス開始をめどに進められることを明らかにした。続いて東京大学の森川博之氏は、「NGNの先(NGNの次のネットワーク)には、多くのセンサーを搭載した機器群(センサーリッチ空間)により、コンテキスト情報を抽出して状況認識や行動検知に利用する『実空間との融合』が考えられます」との展望を示した。

2日間にわたったセッションを締めくくったのは、パネルディスカッション「どうなる?日本のNGNの行方」。「NGNについて私はこう考える」「NGNで通信業界はどう変わるか」「NGNが抱える不安と散見される課題」という3 つのテーマが提示され、各パネリストはそれぞれの立場から意見を述べた。
総務省の谷脇康彦氏は「NGNとインターネットは併存が望ましいと考えます。接続ルールの整備も急がれますが、規制は柔軟かつ最小限に行うつもりです」と語った。また、慶応義塾大学の岸博幸氏は「NGNは経済政策・国際競争政策から見ても重要性が高く、そのためにこそ、オープン性が問われています。きちんとしたビジネスモデルができれば、通信業界の国際競争力は高まるでしょう」とNGNの重要性を説いた。一方、メリルリンチ日本証券の合田泰政氏は「重要なのはNGNの上に乗るアプリケーションです。また、通信業界もサービス業へと変わらなければなりません。市場は、投資回収性にも注目しています」と経営と投資の観点からNGNの魅力を語った。