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確立された技術と豊富な実績 iSeriesへのマイグレーションを基幹事業とする株式会社システムズ

 TCOの削減化や汎用機の生産中止などの理由から、マスコミでマイグレーションの話題がクローズアップされるようになってきた。だからといって、慌ててSIerを選ぶのは問題がある。ここでは、iSeriesのマイグレーションに力を注いでいる株式会社システムズの取り組みについて紹介する。


iSeriesとマイグレーション事業


秋山栄 氏
株式会社システムズ
営業本部 部長
秋山栄 氏

 株式会社システムズでは、システム開発からビジネス・アプリケーション、制御系システム、外食産業向け「千客万来」などのソフトウエア開発事業を幅広く手掛ている。そして、同社が今最も注力している事業の1つが、マイグレーション・サービスである。

 その特徴について、営業本部 部長 秋山 栄氏は「お客様の関心がまだスクラップ&ビルドにあった頃から、弊社では資産の有効活用に着目しており、プラットフォームの移行では、TCOの削減で浮いた予算を新たな投資に向ける、という経済的なシステム構築を提案し続けてきました」と語る。

 今でもマイグレーションは新旧のプラットフォームの入れ替えのための一工程と解釈されがちだが、システムズはその重要性をいち早くとらえてマイグレーション・サービスを基幹事業に据えてきた。同社のマイグレーション・サービスに対するモットーは、「より安全かつ正確な内容で短期間に仕上げて、ユーザー企業に満足してもらう」ことにあるという。

 そんなシステムズが、マイグレーション事業に本腰を入れるようになった当時の経緯を、営業本部 マイグレーション担当 マネージャー 鶴巻正伸氏は、「弊社が初めてマイグレーションを手掛けたのは、実はAS/400から他のマシンへのマイグレーションでした。その時は、我々も一般のエンド・ユーザーが考えるのと同じように、ただ右から左へシステムを移すだけだと考えていました。見積もりも、単純にプログラムのコンバージョンにかかる日数を計算しただけのものでした。言うまでもなく、結果は大きな赤字を抱え込むことになってしまったのです」と語る。

 この苦い経験から、システムズは2つのことを学んだという。それは、コンバージョンで最も重視すべきことは運用・操作性であること、そしてAS/400の設計の素晴らしさだった。「AS/400のコンバージョンに苦心惨憺する中で、皮肉にも得た教訓というのはAS/400の機能や処理能力の優秀さでした。だから、ほかのマシンに移すのは容易ではなかったわけです。そこでふと気づいたのが、ほかのマシンからAS/400へのコンバージョンならば、逆に簡単にできるのではないかということです」と、鶴巻氏は当時を振り返る。

 システムズは、その貴重な経験を生かすべく、以来今日までAS/400そしてiSeriesを主体としたマイグレーション事業に力を注いできたわけである。


テストでiSeriesの実力をアピール


鶴巻正伸 氏
株式会社システムズ
営業本部 マイグレーション担当
マネージャー
鶴巻正伸 氏

 システムズでは、マイグレーションを依頼する企業に対して、移行後の検証に積極的に参加する旨の要請を必ず行っている。

 「マイグレーションは、決して弊社だけで完了できるものではありません。お客様のシステムやプログラムについて細かなところまでは理解できませんので、テストや動作確認には運用・操作を熟知されているお客様にご協力いただかなければならないのです」(鶴巻氏)。

 事実、マイグレーションの作業計画の中で最も多くの時間が、移行後の動作の検証などに費やされているという。

 また、マイグレーションでユーザー企業が一番心配するのが、運用・操作性の部分でもある。保守やメンテナンスは移行によって多少の変更があっても対応は可能だが、エンド・ユーザーの入力環境が変更されれば、その影響は生産性にまで及ぶことになりかねない。

 こうした企業のマイグレーションへの不安を払拭させる意味で、システムズは契約前に企業が課題にしているシステムやプログラムをテスト的にコンバージョンし、その結果から契約すべきかどうかを判断してもらうようにしている。「メインの課題でお客様に納得していただければ、後は任せても大丈夫という安心感を与えることができます」(鶴巻氏)。

 ここに、システムズが最近手掛けたマイグレーションの事例がある。ユウキ食品株式会社様では、使用中のオフコンの生産中止を前に、iSeriesとUNIX、Windowsに対して移行を検討していたが、最終的にiSeriesを選択した。その理由は事前に行ったマイグレーションのテスト結果にあった。「結局はiSeriesとUNIXマシンで移行テストを行ったわけですが、結果としてiSeriesだけがお客様の要求をクリアすることができたのです」(鶴巻氏)。

 また、この結果を受けてお客様の担当者が上層部に提出したレポートには、iSeriesのテスト結果が詳細に記されていた。そして、その中の運用・操作に関する受注入力の欄には、受注入力の時間が21時間から15時間に短縮されたことがしっかりと明記されてあった。


図1:株式会社システムズがユウキ食品株式会社様にて手掛けたマイグレーションのテスト結果


確立された移行技術

 このような、ユーザー企業の立場に立ったマイグレーション提案方法1つをとっても、基幹事業としてマイグレーションに取り組むシステムズの自信のほどを伺い知ることができる。そして、その背景にあるのが、これまでの豊富な経験を基に培ってきた同社ならではの移行技術である。

 システムズが採用しているマイグレーションのための作業手順は、調査から分析、機能設計、変換・修正、システム・テストなど、全部で12のプロセスから構成されている。その内容は、新規にプログラムを開発する場合とほぼ同様のプロセスを踏んでいる。

 また、マイグレーションの対象となる汎用機やオフコン、データベース、プログラム言語などの種類についても、同社の豊富な経験がそのまま反映された形となっている。

 そして、中でも特筆すべきはマイグレーションのためのツール体系にある。各種のツールはもちろん独自に開発されたものだが、何より現行のマシンと移行先のiSeriesとの間のコンバージョン項目が、すべて1対1で対応しているのである。

 「これが、iSeriesならではの特徴です。プログラム・ソースから定義までを、1対1でコンバージョンすることができます。理由は、IBM製品で統一できているからなのですが、これがUNIXやWindowsになると1対多数となって作業は複雑になってしまうのです」(鶴巻氏)。

 このコンバージョンに最適なiSeriesの環境とiSeriesに精通したシステムズの技術力によって、幅広いマイグレーションの対応力、そして低コストかつ短期間でのマイグレーションが実現されているというわけである。


図2:コンバージョンに最適なiSeriesの理由は、1対1に対応する移行ツール体系が確立されているからだ


iSeriesを勧める理由

 これまでにシステムズが手掛けてきたマイグレーションの実績のうち、半数以上はiSeriesへのマイグレーションである。「TCOの観点からより経済的なコンピュータの利用を提案する中で、スペース代や電力費を含む、ハードウエアおよびそのメンテナンス・コストを考えたときに、目に見える効果を生み出してくれるのがiSeriesです。それが、弊社がこれまでiSeriesへのマイグレーションを熱心に手掛けてきた一番の理由です」と、秋山氏は語る。

 さらに、鶴巻氏はiSeriesの機能について「マイグレーションを行えば、レスポンスは向上し、開発コストは下がってメンテナンスもしやすくなります。しかし、それでいて従来通りにキャラクタの画面をそのまま移行しただけでは、お客様の真の満足感は得られません。その点、iSeriesにはエンド・ユーザーにさらなるメリットを提供するための、開発ツールが豊富に揃っているのが魅力です」と評価する。

 iSeriesならば、移行後、キャラクタ画面を容易にGUI化やWeb化する、といった付加価値を提供することも可能になる。こうしたユーザーの将来を約束できることも、iSeriesならではの特徴である。

 企業の間でも、ようやく真剣にマイグレーションについて語られるようになってきた。しかし、それでもまだシステムを移行するための一工程に過ぎないといった程度の認識でしかない。基幹事業としてそこに注力するシステムズにとって、その思いはほかのベンダーの比ではないだろう。ことマイグレーションに関しては、「これはできるがこれはできない、では許されない。Any to Anyを目指して日々努力している」(秋山氏)。それが、同社の意気込みでもある。


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