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Microsoft VirtualEarthマッシュアップ道場



免許皆伝 総括

 全7回にわたった本連載も今回で最終回。総括では,これまでの「虎の巻」,門下生による「開発挑戦記」を振り返りながら,マイクロソフト株式会社 オンラインサービス事業部 プロダクトマネージャー 伊集院絹子氏に,Virtual Earthの今後の展開について伺ってみました。

ライター:山田 祥寛


Virtual Earthはますます進化する


 この道場では,「MAP API 虎の巻」「開発挑戦記」と,マイクロソフトが提供するマッピング・プラットフォームであるVirtual Earthを紹介してきました。ここまでに見てきたように,Virtual Earthの特長は「Virtual Earth 3D」「コレクション」など便利な機能を提供しているという点に留まりません。機能をすべてブラウザ上で利用できるアクセシビリティの高さ,そして,これら機能を操作するために提供されたVirtual Earth Interactive SDKの直感的な分かりやすさにあります。

 もちろん,これがVirtual Earthの完成形というわけではなく,マイクロソフトではより使いやすいマッピング・プラットフォームを目指して,今後も多くの機能強化を予定しているようです。

 マイクロソフト株式会社 オンラインサービス事業部 プロダクトマネージャー 伊集院絹子氏は次のように語ります。

photo  「この道場企画の反響は大きく,マッピング・プラットフォームに対するニーズの高さを強く感じました。『Live Search地図検索(http://maps.live.com/)』の『ご意見ご感想』欄からは日々何十件ものフィードバックやご意見を頂いていますので,現在はこれらを1つひとつ検討し,機能強化の検討を重ねているところです」。

マイクロソフト株式会社
オンラインサービス事業部
プロダクトマネージメントグループ
サーチチーム プロダクトマネージャー
伊集院 絹子氏


 ユーザーからのフィードバックでも特に多かったのが,「Virtual Earth 3D」の日本環境対応,とのこと。サービス提供当初アメリカ15都市のみの対応であった3D地図情報も,現在では大幅に拡充し,イギリスを含む40都市の対応となっているとか。現在も地図情報の拡充は「鋭意進めている」(伊集院氏)とのことですから,日本の主要都市の壮観をVirtual Earth 3Dで見られる日も意外と近いかもしれません。

 また,然る4月3日の発表では,Virtual Earth 3DがInternet Explorerだけではなく,Firefoxにも対応することが報じられました。これで,ブラウザ環境で完結するマッピング・プラットフォームVirtual Earthの有用性が向上します。Firefoxユーザーの方も,これを機会に「Virtual Earth 3D」を実体験してみてはいかがでしょうか。クロスブラウザ対応については,今後も「主要なブラウザについては随時対応を進めていく」(伊集院氏)とのことですから,乞うご期待ですね。

とにかく多くの皆さんに使って欲しい


 また,本道場では,開発挑戦記「ピエロを探せ!」「お出かけ先決定マップ」を通じて,マッシュアップ開発の世界を体感していただいたわけですが,実際にできあがったアプリケーションに対する所感を,伊集院氏にも伺ってみました。

 「『ピエロを探せ!』はVirtual Earth 3Dそれ自体の楽しさを存分に生かして,街中を散策するエンターテインメント性という新境地を実現していただいた力作だと思います。 『お出かけ先決定マップ』はコレクション機能を生かしたアプリケーションですが,既存のコレクションをただ見せるのではなく,近傍の計算という想定していなかった使い方をされ,不特定多数のコレクションを動的に集計された点はまさに驚きでした。
 いずれの作品も,いわゆるサーバーサイドの機能などは一切使わずに,“JavaScriptだけでこれだけのものができてしまう”という可能性を見せてくれた点に,大いに感銘を受けました」(伊集院氏)。

 なるほど,「ピエロを探せ!」ではVirtual Earth 3D本来の操作性を生かしつつ,「歩行者の視点」という制約を加えることで,ゲーム性を実現したのでした。そして,「お出かけ先決定マップ」では“アバウトな”集計機能をコレクション機能に加えることで,不特定多数のユーザーが作成した自由なデータを意味ある情報としてマッシュアップすることを可能にしています。これまでもお伝えしてきましたが,ユーザーはVirtual Earthを「いかに習得するか」という点に注力する必要はありません。マッシュアップの世界で重要な「いかに自前のアイデアを組み込むか」をまさに実現した好例だったと言えるでしょう。

 「マイクロソフトがVirtual Earth Interactive SDKで提供するのは,あくまで『アイデアを実現するための土台』です。だからこそ,少しでも多くの方々に触れていただき,そのフィードバックをまたVirtual Earthに反映していきたいのです。今回の開発挑戦記でも,例えば“3D機能にウォークスルーの視点を簡単に追加できるAPIが欲しい”など要望をいただきました。こうしたフィードバックを積極的にどんどん取り込んでゆき,より使いやすいプラットフォームとして育てていきたいと思います」(伊集院氏)。

 既にアメリカでは,不動産情報や店舗の案内などビジネス用途でのVirtual Earth導入例も増えてきているといいます。しかも,Webアプリケーションだけではありません。興味深い例としては,Microsoft Office Outlookと連動し,例えば会議出席依頼時に会場までのルート案内地図などを簡単に送付できるアプリケーションなども登場しているそうです。

 「Virtual Earthはブラウザ上で完結する点が魅力ですが,さらに今後はOffice製品との連動も進んでいく予定です」(伊集院氏)。それこそ様々なアプリケーションの可能性が秘められていて,業務効率の向上に貢献していくことが可能になるわけです。ちょっと面白くなりそうですね。

 なお,Virtual Earthを応用した具体的な例としては,Virtual Earth Gallery
http://dev.live.com/virtualearth/gallery/default.aspx?app=virtual_earth)でも多くの有用なアプリケーションが紹介されています。英語ですが,実際に動作を確認することもできますので,興味のある方は一度アクセスしてみると,発想の手がかりになるかもしれません。

 ということで,回を重ねてきましたが「Microsoft Virtual Earthマッシュアップ道場」もこれにて終了。ここまで読んでいただいた皆さんに最後にお伝えしたいのが,再三言ってきましたが「とにかく実際に触れてほしい」ということ。まずは動作を自分の目で見て,自分の手で動かしてみることです。さあ,Virtual Earthでマッシュアップ開発の第一歩を踏み出しましょう!



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