漢字やカタカナを使用した「国際化ドメイン名(IDN)」のこと。例えば「日経BP.jp」などと表記する。汎用JPドメインの一つである。日本語JPドメインで利用できる文字は、漢字(JIS第一水準、第二水準)、ひらがな、カタカナ、一部の記号(・ー々ゝゞヽヾ〃仝〆〇)に限られる。
インターネットでは当初、Webサイトやメールのアドレスにはアルファベットや数字(ACE文字:ASCII Compatible Encoding)しか使えなかった。当然、Webページに表示できる文字もACE文字に限られていた。しかし、インターネットが世界に普及するにつれ、各国語に対応したアドレスへの要望が高まり、Webページやメールなどで各国の文字を使えるように、Unicodeなどの2バイト・コードも利用できるように改良されてきた。
ただし、URLやメール・アドレス、ドメイン名などでは、相変わらずACE文字しか使用できなかった。ドメイン名に2バイト・コードを利用できるようにDNSの仕様を追加・変更することは、インターネット全体に大きな影響を及ぼす。そのため、IDNのワーキング・グループは現在のインターネットへの影響を最小限に抑え、現行のDNSの構造を壊さず、既存のプロトコルと互換性がある仕組みを作成することにした。
ユーザー・アプリケーションで対応
国際化ドメイン名を使用する場合は、ユーザー側のアプリケーションで国際化ドメイン名を一定の法則に従ってASCII文字列からなるドメイン名に変換する。DNSサーバーとの通信にはこれまで通り、ACE文字列を使用することになっている。この方法なら、ユーザー側のアプリケーション(Webブラウザなど)に国際化ドメイン名に対応するための仕組みを加えるだけで済み、既存のDNSの仕様を変更することなく、国際化ドメイン名が利用できるようになる。
実際には、まず国際化ドメイン名に対してNAMEPREPと呼ばれる正規化処理を施し、次にPunycode変換によってACE文字列に変換する。国際化ドメイン名と変換後のACE文字列は、1対1に対応し、ACE文字列から国際化ドメイン名への変換も可能だ。
Punycodeは、RFC3492で定義されるUnicodeの符号化方式の一つで、国際化ドメイン名を従来のACE形式に変換するために考案されたものである。これらの処理をWebブラウザなどのユーザー・アプリケーションに追加するだけで国際化ドメイン(日本語JPドメイン)が利用可能になる。
日本語URLをACE形式に変換
実際にブラウザから日本語JPドメイン・サイトにアクセスする際の処理の流れは以下のようになる。
まず、Webブラウザに日本語JPドメインのURL(日経BP.jp)を入力する。Webブラウザは、入力されたURLをPunycode変換でACE形式(xn--bp-5t7dy96f.jp)に変換し、変換後のURLでDNSサーバーに問い合わせ、日経BP.jpのサイトにアクセスする。ACE形式のドメイン名の先頭にある「xn--」が国際化ドメイン名であることを表している。日経BP.jpに接続できると、Webブラウザにコンテンツが送られ、同時にアドレス・バーの表記が「日経BP.jp」から「xn--bp-5t7dy96f.jp」に変わる。DNSサーバーには、「日経BP.jp」という名前ではなく、Punycode変換した「xn--bp-5t7dy96f.jp」という名前で登録しておく。
図●日本語JPドメインを使ったWebサイト・アクセス
日本語JPドメイン名を通常のASCII文字列のURLに変換するのは、クライアントのWebブラウザが担当する。Webサーバー名は、Punycode変換した文字列を使って登録しておく必要がある
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