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佐藤室長: |
IPコミュニケーションには実にさまざまなメリットがあるんだね。ところでこれを実際に導入するには,どういった仕組みが必要なんだろう。 |
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鈴木課長: |
そんなに複雑な仕組みは必要ありません。まず必要なのはIPフォン,それからIPフォンの機能をコントロールする機械です。IPフォンから他のIPフォンに電話をかけるために必要な制御のことを“呼制御”というんですが,これまでの電話システムではこれをPBXが担当していました。IPコミュニケーションでは一般に“コールマネージャー”と呼ばれるサーバーがこの機能を提供します。さらに“ボイスゲートウェイ”という機械を入れれば,外線電話(公衆回線網)とのやり取りも可能になります。 |
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佐藤室長: |
それだけでいいのか。意外とシンプルなものなんだね。 |
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鈴木課長: |
そうですね,私が説明しているのはシスコシステムズのIPコミュニケーションですが,基本的な構成は実に簡単です。またシスコシステムズのコールマネージャーなら1つの拠点内だけではなく,広域ネットワーク(WAN)を介したIPフォンもコントロールできるので,複数拠点でのIPフォン利用もコールマネージャーを1カ所に導入するだけでOKです。これもPBXとは大きな違いです。 |
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佐藤室長: |
PBXでは複数拠点にまたがる呼制御はできないの? |
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鈴木課長: |
そうです。PBXは基本的に導入した拠点の呼制御しか行いません。拠点が複数にまたがる場合には,それぞれの拠点にPBXを導入する必要があります。 |
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佐藤室長: |
PBXでは拠点数が多くなると,投資コストもかさむということだな。 |
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鈴木課長: |
それだけではなく,それぞれの拠点に出向く必要があるため,運用管理にも手間がかかります。1カ所で複数拠点をコントロールできるというのは,IPコミュニケーションの魅力の1つだと思います。 |
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佐藤室長: |
コールマネージャーを導入すれば,今のIPネットワークにIP電話をつなぐだけで,IPコミュニケーションを実現できるというわけだな。 |
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鈴木課長: |
もちろん,設定をはじめ多少やるべきことはありますが,基本的にはそう考えていただいて問題ありません。ただここで注意していただきたいのは,IP電話にどうやって電源を供給するかということです。できればLANポートから直接電源を供給できる製品を選んだほうが効率的です。電源ケーブルを別につなぐ必要がなく,LANケーブルを接続するだけで使えますから。 |
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佐藤室長: |
電源供給をLANポートでできるのかい? |
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鈴木課長: |
シスコシステムズのLANスイッチとIPフォンの組み合わせなら問題なくできます。インラインパワーという機能が装備されていますから。 |
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佐藤室長: |
IPフォンの種類はどうなんだろう。選択肢が少ないと,調達とかニーズへの対応とかが難しくなるからなあ。 |
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鈴木課長: |
その点に関しても問題ないと思います。最近は製品の種類も増えています。例えばシスコシステムズだけでももう7機種以上のモデルがありますし,国内メーカーからもシスコシステムズの仕様に準拠した製品が出荷されています。また昨年は無線IPフォンもリリースされ,携帯電話のようにポケットに入れて無線LAN経由で通話するということも可能になっています。 |
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佐藤室長: |
IP電話を手軽に持ち歩けるのか……。それは便利だ。 |
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鈴木課長: |
パソコンにIPフォンの機能を追加する“ソフトフォン”という製品もあります。ノートパソコンに,マイクとスピーカーがセットになった“ヘッドセット”をつなげて使用するものです。ノートパソコンを持ち歩いている社員なら,こういった新しい形の電話も面白いかもしれません。 |
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佐藤室長: |
でも,通話品質や機能はどうなのかな。ここがこれまでの電話と比べて劣るようでは,社員から受け入れられないからね。 |
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鈴木課長: |
通話品質に関しては,IPネットワーク上で末端から末端までの品質管理を行う“QoS(Quality of Service)”という技術が用意されていますので,音声データだけを優先的に伝達し,データ到着までの時間を最小限に抑えるといったことが可能になっています。実際に複数の導入企業が,IPコミュニケーションの音質について「PBXに勝るとも劣らない」と指摘しています。私も一度メーカーのデモで体験したことがありますが,思いのほかいい音質でした。機能面も,PBXが提供している機能の9割以上はコールマネージャーで実現できると言われています。 |
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佐藤室長: |
信頼性はどうなんだろう。 |
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鈴木課長: |
もちろん,高信頼性を確保するためにさまざまな機能が取り入れられています。例えば複数のコールマネージャーを組み合わせることで冗長化を行うクラスター機能がその代表です。この機能を利用すれば,一部のコールマネージャーがダウンしてもサービスを継続できます。IPネットワークそのものも,シスコシステムズの製品では冗長化や代替パスといった機能が利用できますので,安心です。 |
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佐藤室長: |
なるほど,すぐにでも導入できそうだな。 |
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鈴木課長: |
でも,導入を検討していただけるのであれば,IPコミュニケーションならではのメリットを十分引き出すことも大事です。 |
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佐藤室長: |
IPコミュニケーションならではのメリットとは? |
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鈴木課長: |
コスト削減やワークスタイルの変革が可能なことはすでにお話しましたが,他にも音声とデータを融合させた新しい仕組みの構築,多様な形態のコミュニケーション手段の統合,マルチチャネルのコンタクトセンターの実現も可能です。 |
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佐藤室長: |
それは面白そうだ。 |
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鈴木課長: |
実はIPネットワーク上で電話を実現する方法は,これまでにも“IPテレフォニー”というものがありました。文字通りIPとテレフォニー(電話)の組み合わせです。なぜ私が“IPテレフォニー”ではなく“IPコミュニケーション”をお薦めしているのかというと,IPコミュニケーションはIPテレフォニーをベースに,さらに大きな付加価値を提供しているからです。別の言い方をすれば,IPテレフォニーを土台に,電話と各種ITサービスを連携させることができる点こそ,IPコミュニケーションの本質なのです。 |
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佐藤室長: |
なるほどね。IPコミュニケーションの戦略的な導入を行うために,その本質についての話もぜひ聞きたいね。 |
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