
住商情報システム株式会社
ITエンジニアリング事業部
エンジニアリングソリューション部
部長
不破茂氏
−IAサーバーに対するユーザー企業のニーズは,どのように変化しているのでしょうか。
不破: 重要な業務システムがIAサーバーで稼働するようになった今,システム規模の大小に関係なく,拡張性と信頼性が求められています。特に基幹システムをIAサーバーで運用している中堅中小企業で,その傾向が強まっています。事業環境の変化が激しいため,ITに拡張性が求められます。その一方で,システムがダウンすれば事業に大きな影響を及ぼすのです。こうした変化を受けて,当社が中堅中小企業向けに力を入れているソリューションが,IAサーバーを二重化するソフトウエア群「Marathon everRun」シリーズ(以下,「everRun」)です。これを利用することで,市販されているIAサーバーを2台組み合わせ,自動化,二重化された信頼性の高いシステムが構築できます。現在,無停止型システムを構築する「everRun FT」とクラスタ型システムのための「everRun HA」が製品として提供されています。今年中には,さらに仮想化を進めた「everRun VM」をシリーズに追加する予定です。
−フォールト・トレラント・システムやクラスタ・システムを構築するには,相応の専門知識が必要ではありませんか。
不破: 「everRun」の特長は,高い信頼性をシングル・サーバーの感覚で手に入れられることです。一般にクラスタ・システムの構築や運用には,アプリケーション側にもクラスタへの対応が求められますが,「everRun HA」はアプリケーションをシングル・サーバー上で稼動させるのと同じ状態で,自動的に二重化できます。中堅中小企業でも,手軽に信頼性の高いシステムを構築できるのです。
そのうえ,IBM System xシリーズの「everRun」用セット・モデルを利用すれば,ばらばらに購入いただくよりコストダウンが見込めます。
−「everRun」のセット・モデルにIBM製品を採用している理由は何でしょう。
製品としての信頼性は勿論ですが,OSを提供しているマイクロソフト社を加えた3社の協業によって,ユーザーがより低価格で導入できるプログラムとなっていることです。独自のスキームによって,仮想OSを活用する「everRun」でも,安価なライセンス費用でOSが使えます。また,メーカー製品としての安定性,信頼性の高さもこのソリューションに合致しているでしょう。安定性と,コスト優位性のあるIBM製品のセット・モデルを中心に,売上倍増を目指しています。

住商情報システム株式会社
プラットフォームソリューション事業部門
IT基盤ソリューション事業部
netX事業開発部長
高野健氏
−データセンターの分野でも,中堅中小企業向けのサービスを強化しています。
高野: 当社はもともと,メインフレームによる大規模システムの開発から運用まで行ってきました。そこで培われたシステム運用の豊富な実績と経験を生かし,2001年に『netXDC』というブランドネームで,本格的にデータセンター事業を開始しました。現在,東京2拠点,大阪1拠点の3つのデータセンターを開設しています。これまでは,セキュリティや設備といった保守能力を強化してきました。今後は高品質な運用業務を提供するホスティング・ビジネスに力を入れたいと考えています。ホスティングであれば敷居が低く,中堅中小企業にも“ビジネスを止めないIT環境”を手軽に提供できます。
また,システムを買うのではなく,月額料金で利用したいという中堅中小企業向けに,SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型のサービスを計画しています。現在,当社の製品以外にも視野を広げ,提供するアプリケーションを検討しているところです。
−ITプラットフォームからアプリケーションまで,サービスの幅を広げるということですね。

住商情報システム株式会社
プラットフォームソリューション事業部門
IT基盤ソリューション事業部
netX事業開発部
シニアマネージャー
中澤俊哉氏
中澤: 当社が目標としているのは,従来型の設備を提供するデータセンターではなく,アプリケーションの提供から運用まで含んだITのアウトソーシング・サービスです。そこでは,中堅中小企業の不足しがちな部分を補完します。
例えば,中堅中小企業では,運用プロセスを確立する技術力が欠けていることが少なくありません。そこで,当社ではITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)をベースとした運用コンサルティング・サービスを用意しています。IBMのTivoli製品も活用し,コンサルティングも含めてIBMとの協業を積極的に進めます。
−パートナーとして日本IBMについては,どのように評価していますか。
不破: 長年,多方面にわたって日本IBMとの協業を展開してきました。特に上流工程についてのノウハウを高く評価しています。運用コンサルティングはその良い例だと思います。中堅中小企業マーケットの開拓という部分でも,期待は大きいですね。IBMのビジネス・パートナー各社は,地域の有力企業と太いパイプを持っています。「everRun」についても,そうしたビジネス・パートナーと協業して,ユーザー企業にアプローチしています。導入はビジネス・パートナーが行い,製品固有の部分のサポートは当社が受け持つといった役割分担をしています。
また,プロモーションといった側面で,日本IBMの協力は有効だと考えています。ビジネス・パートナー向けには,ソリューション説明会などを通して「everRun」などの製品を紹介する機会を,中堅中小企業のユーザーに対しては「ibm.com」(ドットコム)で,ソリューションを紹介いただくなど協業できる点が有効です。
−実際に成果は上がっているのでしょうか。
不破: 当社でも独自にテレマーケティングを行っていますが,メールや電話,Webを複合的に組み合わせた「ibm.com」
特に注目したいのが,ユーザーを啓蒙,啓発する情報発信源としての役割です。企業が日本IBMのサイトで情報を見て,普段から付き合いのあるビジネス・パートナーやIBMの営業担当に相談するというパターンが多くなってきたと実感しています。
全国に広がる中堅中小企業のニーズを掘り起こす。日本IBM,IBMのビジネス・パートナー,そして当社という3者の連携が大きな成果を生むはずです。




