グレープシティの提供する「SPREAD」は,Visual Basic 2.0に対応したVBXの時代から長きにわたり,広くプログラマの間で愛用されてきた表計算コントロールの定番製品。登場以来,12年に及ぶ歴史を通じ,日本市場で累計5万を超えるユーザーを獲得しており,グレープシティが提供する豊富なコンポーネント製品ラインアップにあっても,実績,人気ともに同社の主力商品だ。その最新バージョンとなる「SPREAD for .NET 2.5J」が,先頃リリースされた。
「SPREAD for .NET 2.5J」は,Visual Studio 2005およびVisual Studio .NET 2003に対応した表計算コントロール製品で,Windowsフォーム版の「SPREAD for .NET 2.5J Windows Forms Edition」とWebフォーム版の「SPREAD for .NET 2.5J Web Forms Edition」がそれぞれラインアップされている。
SPREAD for .NETの特長としてまず挙げられるのは,ほかと比べても抜群の表計算機能だ。同種のコンポーネント製品としては最大級となる,300種類以上の膨大なExcel互換組込み関数が提供されている。これらの関数の中には,LOOKUP(VLOOKUP,HLOOKUP)といった検索・行列関数,あるいはSUBTOTALやSUMIFなど実務面で利用頻度の高い関数が網羅されており,その実力はまさにExcelに匹敵するといっても過言ではないだろう。
またSPREAD for .NETには,従来バージョンでも人気が高かった専用のGUIデザイナが付属している。Excelの操作感そのままに,スプレッド・シートやユーザー・インタフェース,データベースとの接続についての設計が容易に行え,コーディングにかかわる作業を大幅に削減することが可能だ。特に最新バージョンでは,ユーザーから要望の多かったアクティブ・セルを示すフォーカス・インジケータのカスタマイズや,単一セル内での複数フォントの表示,あるいは行列のドラッグ操作による移動,フィルタリングなど,従来にも増してリッチなアプリケーション開発を支援する数多くの新機能が提供されている。
こうしたSPREAD for .NET Windows Forms Editionで提供されている多彩な機能は,一部インタフェースにかかわるものを除き,基本的にはWeb Forms Editionにおいても利用することができる。
今回のWeb Forms Editionにおける重要なポイントは,Ajaxエンジンが装備されていることだ。これにより,数式の計算や行の追加/削除,ソート/フィルタリング,ページング,階層表示の展開/縮小といった基本操作を,ページ全体をポストバックせずに実行することが可能になる。そのため対話性やレスポンスの良さといったAjaxならではの特長をフルに活かした高度なWebアプリケーションが実現できる。
また,これらの基本操作に限らず,アプリケーションに必要な処理を,開発者が自由にAjaxで実装するためのCallBackメソッドを準備。アプリケーション側の要求によりAjaxの機能をダイナミックにオン/オフするためのプロパティも用意されている。
このほか,SPREAD for .NETが,従来のVisual Basic 6.0環境でActiveX版のSPREADを使ってアプリケーションを開発していたユーザーに対して,最新の.NET環境への移行パスを用意している点も強調しておきたい。例えば,ActiveX製品のSPREADで作成されたデザイン定義ファイル(SPREAD 7.0Jの場合「.SS7」ファイル)は,.NET製品であるSPREAD for .NET Windows Forms Editionで読み込むことが可能だ。このため,旧プロジェクトの.NETへのマイグレーションもスムーズに行えるようになっている。
加えて,これまでActiveX版でクライアント・サーバー・アプリケーションを開発していたユーザーでも新バージョンへの移行はスムーズに行えるはずだ。ASP.NETへと移行しようとする際にも,Webブラウザ上で従来通りのリッチなインタフェースを実現できるSPREAD for .NETのWeb Forms Editionは,心強い味方になってくれることは言うまでもない。

画面:SPREAD for .NETのWindows Forms Edition(左)とWeb Forms Edition。
会社名:グレープシティ株式会社
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