グレープシティの提供する「LEADTOOLS」は,画像処理分野のソフトウエア開発者の間で長きにわたって愛用され,実績を積み重ねてきたコンポーネント製品だ。先ごろ,その最新バージョンとなる「LEADTOOLS 15.0J」が登場した。従来から定評のある豊富な画像処理機能に加え,.NET環境における処理パフォーマンスの大幅な向上やASP.NETへの対応,稼働プラットフォームに64ビットOSが加わるなど,さらに進化した内容で開発者を強力に支援する。
「LEADTOOLS」は,画像処理を行うアプリケーション開発を支援するコンポーネント製品。登場以来,長きにわたって国内外の開発者の間で広く利用されてきた実績を持つ。そうした事実は,今回登場した「LEADTOOLS 15.0J」に付けられた“15.0”というバージョンからも,うかがい知ることができるだろう。
例えば,累計300万本という膨大な出荷ライセンス数を誇るパナソニック ソリューションテクノロジー株式会社のOCRソフト「読取革命」シリーズをはじめ,プリンタやデジタルカメラなどの機器に同梱される画像編集ツールの開発に,LEADTOOLSが採用されているといったケースも多い。
その最大の特長は何といっても,対応する画像フォーマットの豊富さと,提供される加工・編集機能,表示機能の多彩さにある。まず,対応画像フォーマットについては,最新のJPEG2000やTIFF J2Kをはじめ,今日のシステム環境やインターネット上で利用されている,あらゆる画像フォーマットに対応している。
機能面でも,リサイズや回転,切り取り,あるいは色調変換や色補正,イメージの合成といった,画像処理アプリケーションに求められる加工・編集機能を網羅している。
画像表示機能に目をやると,イメージの全体像を縮小表示するパンウィンドウや画像の一部を拡大表示する拡大鏡機能,プレビュー表示領域を備えた独自のコモンダイアログなどを装備。利便性の高いインタフェースの実装が,容易に行えるようになっている。ほかにも,スキャナやデジタルカメラといったTWAINデバイス制御機能や印刷制御機能が提供されるなど,LEADTOOLSは画像処理に関連した様々なニーズに応える製品である。
LEADTOOLS 15.0Jの製品構成は,Windowsフォーム,Webフォームに対応した.NET Framework用の「LEADTOOLS 15.0J Raster Imaging Pro .NET Edition」と,独自のネイティブ関数を駆使して,より高速な画像処理を実現する「LEADTOOLS 15.0J Raster Imaging Pro C++ Edition」,これら2製品をセットにした「LEADTOOLS 15.0J Raster Imaging Pro Suite」が用意されている。
そのほかにも,Raster Imaging Pro Suiteの内容に加え,さらに高度な画像処理が要求される場面,あるいは紙文書の電子化支援など,画像を情報として業務処理で扱うための各種機能を装備する「LEADTOOLS 15.0J Document Imaging」も併せてラインアップ。画像処理機能の実装未経験者から,高度かつ高性能な画像処理を追求するハイレベルな開発者,そして画像処理を実践的な業務において活用しようというユーザーまで,必要に応じて幅広く利用できるようになっている。
今回の最新バージョンLEADTOOLS 15.0Jにおける強化点に着目すると,まず.NET Editionに関しては,新たにASP.NET用のコントロールが追加されており,LEADTOOLSがサポートする豊富なフォーマットの画像をWebフォーム上に表示できるようになった。
このとき,画像スクロールはコントロールが自動で処理するうえ,レスポンスを考慮したタイル分割による画像表示といった処理も,容易に実現できるようになっている。つまり,こうした高度な処理を行うための複雑なロジックの実装に,開発者は頭を悩ませる必要がないということだ。
C++ Editionにおいては,Visual C++ 2005への対応が施されており,Visual Studio 2005が備える強力なコーディング支援機能のメリットを享受できるようになった。
また,ラインアップ全体に共通した強化点としては,ますます大容量化する画像ファイルの高速処理を実現すべく,パフォーマンスの大幅な向上が図られたことが挙げられる。特に.NETコントロールに関して従来バージョンでは,.NET環境自体のメカニカルな問題から,どうしてもOSに直接命令を発行するネイティブ関数に比べて,処理性能に関して一歩譲らざるを得ないという印象だった。だが,新バージョンでは高度なチューニングの成果もあって,ネイティブ関数に肉薄するパフォーマンスが実現されている。併せて,64ビットOSやWindows Vistaにも対応し,多様なプラットフォームでの運用が可能になっていることも,LEADTOOLS 15.0Jの大きな特長である。
このように,豊富な画像処理機能に加え,対応する運用プラットフォームの広がりやパフォーマンス面でも進境著しいLEADTOOLS。Visual Studio上での画像処理アプリケーション開発には,まさに必携のツールだといえる。




