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インテルコーポレーション
サーバ・テクノロジ&イニシアティブ マーケティング・ディレクター ローリー・ウィグル氏 |
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今後のIT戦略を考える上で重要なキーポイントとなる仮想化技術。米インテルコーポレーションのローリー・ウィグル氏は,日本の先を行く米国の事情や導入成功の秘訣を紹介した上で,仮想化技術の早期導入が他社に対する優位性の確立につながると強調した。加えて,ウィグル氏は「Intel Virtualization Technology」をはじめとする同社の最新テクノロジーやパートナー企業とのエコシステムについても言及した。
普及が進む仮想化技術
新たな利用モデルも登場
新たな利用モデルも登場
日本でも関心が高まりつつある仮想化技術だが,IT先進国の米国では,すでに本格的な導入・活用フェーズへと移っている。米インテルコーポレーションのローリー・ウィグル氏は,講演の冒頭で,それを示すため「米国企業の34%以上が仮想化技術を実装・または実装中」「向こう12カ月でさらに60%増加の見通し」という同社の調査結果,さらには「x86サーバー市場においても,急成長が予測されている」という概観などを紹介した。
この仮想化技術の利用モデルとして,現在最も多く見られるのがサーバー統合とテスト・開発環境の構築である。前者は大量のサーバー群を集約して利用効率を上げていくこと,後者は迅速にテスト環境を構築することが目的だ。
また最近では,これらに加え動的ロードバランスや災害対策など,新しい利用モデルも生まれている。プールしておいたITリソースを仮想マシンに割り当てれば,特定システムの負荷が高まった場合にも動的な負荷分散が可能となる。また,事故や自然災害などでシステムがダウンした場合も,データセンター内,あるいはデータセンター間で瞬時にフェイルオーバーが行える。こうした仮想化技術の活用により,データセンターの無人運用などが実現するのだ。
「このような仮想化技術の活用を早期に実施した多くの米国企業は,現在,どのケースでも成功を収めています」とウィグル氏。サーバー台数を削減できれば,ハードウエアコストを抑えられるだけでなく,運用管理コストや電気料金なども大幅に減らせる。その結果,システムに対するROIを飛躍的に向上することができるからだ。
インテル自身も仮想化技術の導入を進めており,サーバーの集約や利用率の向上,動的ロードバランス技術の活用,開発環境の共有などに取り組んだ。その結果として「約3億5000万ドルのコスト削減効果を上げることができた」(ウィグル氏)という。
仮想化技術実装のポイントとなる
プラットフォームの信頼性
プラットフォームの信頼性
次にウィグル氏は,実際に仮想化技術を導入するにあたり,重要となるポイントについて言及した。
まず注意しなければならないのがシステムの信頼性である。統合したシステムがダウンしてしまった場合,それがビジネスに与える影響は計り知れない。とりわけシステムの根幹を担うプロセッサーには,信頼性に優れたものを採用することが必要となる。
プロセッサーが広汎なソリューション・エコシステムをサポートしていることも重要だ。エコシステムとは「生態系」を指すが,この場合はソフトウエアベンダーやハードウエアベンダー,標準化団体などで構成される一種の協業体制を指す。
「仮想化技術を実際に適用していく上では,プロセッサーが様々なハードウエアやソフトウエアと密接に連携できることが重要となります。いくらプロセッサー単体が優れていても,多種多様なエコシステムをサポートできなければ実用的とは言えません」とウィグル氏は語る。
インテルでも,こうした要件に対し,様々な取り組みを展開している。
信頼性の面では,インテルXeonプロセッサーは,様々なRAS機能や対称型マルチプロセッシングなどによって,データの可用性と保護,より少ないダウンタイムを実現。多くの実績が示すように,ビジネス基盤として業界最高水準の信頼性を確保している。
仮想化機能の面でも,インテルXeonプロセッサーMPでは昨年から,インテルXeonプロセッサーDPでは今年6月から,様々な仮想化テクノロジーを搭載。もちろん,ハイエンドサーバー向けのインテルItanium2 プロセッサーにおいても同様の取り組みが行われている。
また,x86アーキテクチャにおける仮想化をハードウエアの側面からアシストするための仮想化技術「Intel Virtualization Technology(以下,インテルVT)」も,部門サーバー向け製品から基幹システム向け製品にいたる,すべての製品ラインナップに搭載される。
もちろん,このインテルV T には,VMwareやMicrosoft Virtual Server,Xenなど,ほとんどの主要仮想化ソフトウエアが対応。64bitゲストOSのサポートや互換性向上など,様々な機能強化も図られている。
「かつてはソフトウエアベンダーが仮想化機能を実装する場合,アーキテクチャ上の制約を回避する工夫が必要でした。しかしインテルVTを利用すれば,そうした手間をかけることなく,容易に仮想化技術を実装することができます」とウィグル氏は強調する。
各ベンダーの支援体制も充実
一刻も早い導入が望まれる
一刻も早い導入が望まれる
もう1つのポイントとなる幅広いベンダーとの仮想化エコシステムについても,同社は標準化団体や各ベンダーと密接に連携し,様々な取り組みを展開している。
「インテルはOSベンダーや仮想化ソフトウエアベンダー,ハードウエアベンダーなど,世界中の有力ITベンダーと協業しています」とウィグル氏は話す。
VMWare Infrastructure 3上でのアプリケーション対応をワールドワイドで促進するための取り組み「Virtualize ASAP」などは,まさにその典型的な例と言えるだろう。
「日本市場においても,主要ソフトウエアベンダーやハードウエアベンダー,システムインテグレータ各社と共に,インテルVTをベースとする仮想化環境普及促進プログラム『インテル仮想化アクセラレーション・プログラム』を展開しています」(ウィグル氏)
ここではアプリケーションの検証支援やワークショップ・ソリューション検証,ソリューションカタログの発行などの活動が行われており,国内の有力企業が多く参加している(図)。
図 インテル仮想化アクセラレーション・プログラム
インテルでは新技術の開発に注力するだけでなく,国内外の主要ハードウエアベンダー,ソフトウエアベンダー,システムインテグレータなどとも協調して,仮想化技術の普及に努めている。
このように,仮想化技術を活用することで,サーバー統合によるコスト削減やIT投資の効率化など数多くの効果が期待できる。ベンダー各社による支援体制も整った現在,導入を躊躇する理由はほとんどない。一刻も早く仮想化ソリューションを取り入れることが,厳しい競争を勝ち抜くためのカギとなるだろう。
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講演に引き続き,会場では日経BP社浅見直樹による公開インタビューが行われた。
まず浅見よりウィグル氏へ,米国における仮想化技術の普及状況や導入効果に対する考え,さらには成功した理由についての質問がなされた。それに対しウィグル氏は「米国では,多くの企業がROIの向上に満足しています。それら成功の背景には,最初は小さなシステムからスタートし,その後適用領域を広げていったことが挙げられるのではないでしょうか」と語った。
さらにパートナー企業とのアライアンスについての質問には,ユーザー企業の懸念や不安を解消するために積極的に実施していると説明。本文でも触れたVirtualize ASAPについては,そもそもは日本で展開していたインテル仮想化アクセラレーション・プログラムをワールドワイドでの活動に拡大したものだという。
最後にウィグル氏は「日本のお客様にも強力な支援体制をご提供しているので,安心して仮想化技術をご活用いただきたい」と呼びかけた。
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