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次世代企業情報システムとして実装進むSOA,そのキー・プレーヤーが成功導入への道筋を語る
去る6月7日,東京・汐留のヴィラフォンテーヌ汐留 コンファレンスセンターにおいて,「COBOLフォーラム2007」(マイクロフォーカス株式会社主催)が開催された。テーマは「SOAと.NETで実現する変化に強い新基幹システム構築とは」。この分野におけるメジャープレーヤーである日本アイ・ビー・エム株式会社,マイクロソフト株式会社,日本ユニシス株式会社が顔をそろえ,新時代の企業情報システム構築のあり方を話題のSOAという切り口から提案した。
常に最新テクノロジーをキャッチアップし続けるCOBOLはSOA実現への強力な足がかり
マイクロフォーカス株式会社 技術部 シニアマネジャー 小林 純一氏 セッションのトップを切って登場したのは,マイクロフォーカス株式会社(以下,マイクロフォーカス)で技術部シニアマネジャーを務める小林純一氏である。40年間,時代のニーズに合わせて最新テクノロジーをキャッチアップし続けるCOBOL言語の“今”を詳細に伝える「COBOL最新技術動向」が講演テーマだ。

 小林氏はまず冒頭で,長い歴史を持ちながらもCOBOLが今も幅広く利用される“現役プレーヤー”であることを強調。その理由には,多量の新規開発が行われていること,米国『COMPUTERWORLD』誌の調査では,企業で利用されている開発言語としてJavaを抜いて2番目であったことなどを挙げた。COBOLが広く利用される理由は明白で,SOAや.NET Framework 2.0や3.0など最新テクノロジーに素早く適応し,今日の企業情報システム構築に利便性を提供し続けているからである。

 続いて同氏は,進化し拡大しているサービス化テクノロジーに対してCOBOLがどのように利用可能かという点について解説。ASP.NETおよびマイクロフォーカスのCOBOL言語専用アプリケーションサーバーMicro Focus Enterprise Serverを使ったWebサービスと,J2EE ConnectorとしてのCOBOL実行環境の例を,デモを交えながら紹介した。COBOLはC#,Visual Basicなどと並んで.NET Framework 2.0対応の開発言語として機能し,Visual Studio 2005に統合されている開発環境を利用して,極めて開発生産性の高い形でASP.NETのWebサービスを作成できるという。一方,.NETの世界を離れてCOBOLプログラムをWebサービスとして分散配備可能にするのがMicro Focus Enterprise Serverで,SOAPリスナーを装備し,Webサービス対応の各種クライアントから容易にアクセスすることが可能となる。Javaの世界においても,J2EEの仕様に基づいた外部リソースへのアダプタとなるJ2EE Connectorをマイクロフォーカスが提供することで,この環境におけるCOBOLプログラムを自由に利用することができる。

 同氏は最後に,2007年秋に登場するマイクロフォーカス製品のEclipseプラグイン機能についても触れ,Visual Studio 2005同様,Eclipse環境においてもCOBOLによる開発が透過的に行えるようになることを訴求した。
Eclipseプラグイン画面イメージ
Eclipseプラグイン画面イメージ
SOAはBPMの観点から推進するのが有効,WebSphereはこれを実現する基盤となる
日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 WebSphere事業部 マーケティング・マネージャ 渡辺 隆氏 続いてのテーマは,ビジネスプロセス・マネジメント,いわゆるBPMだ。「ビジネスプロセス・マネジメントを加速するSOA」と題したセッションで,日本アイ・ビー・エム株式会社(以下,日本アイ・ビー・エム) ソフトウェア事業 WebSphere事業部 マーケティング・マネージャ 渡辺隆氏が登壇した。

 「BPMとは,ビジネス・プロセスに『分析,設計,実行,改善』という管理サイクルを適用し,継続的なプロセス改善を実行する考え方」と渡辺氏はIBMの定義を説明。BPMを実践することにより,業務の流れを整理してKPI(重要業績評価指標)を設定でき,理想とするビジネス・ゴールに向かうことができるとした。つまり,ビジネスを最適化することが可能なのだ。ただし,BPM導入を成功させるにはIT視点のみならず,ビジネス視点でのマネジメント・ライフサイクルを意識することが重要だという。

 このBPMと深い関わりを持っているのがSOAだ。あるリサーチ企業の調査によれば,SOAはBPMの観点から進めていくのが有効で,これを実行した企業が業界リーダーになるだろうと予測をしている。

 IBMのWebSphereはSOAを実現し,それによってBPMのメカニズムを提供できるプラットフォームだとして,渡辺氏はビジネスモデリングを行うWebSphere Business Modeler,ソリューションを組み立てるWebSphere Integration Developer,実装インフラとしてのWebSphere Process Serverを紹介した。さらにSOA環境においてCOBOLを利用することは,既存の膨大なプログラム資産をそのまま再利用できる点で歓迎すべきであり,WebSphereがそれを可能にすると語った。

 「IBM WebSphereは“ビジネス視点でのBPM”と“IT視点でのBPM”を支援するライフサイクル・ツールとプロセスを提供するとともに,マイクロフォーカスとの連携により,既存COBOL資産のオープン化を実現し,BPMの迅速化を提供する」(渡辺氏)
SOA環境でのCOBOL利用
SOA環境でのCOBOL利用
ソフトウエアとサービスの融合「Software + Services (S+S)」,SOAはそれぞれの利点を適材適所で利用可能
マイクロソフト株式会社 システムテクノロジー統括本部 アプリケーションプラット フォームテクノロジー本部 エバンジェリスト 佐藤 直樹氏 3番目のセッションは,SOAの強力な推進企業として知られるマイクロソフト株式会社(以下,マイクロソフト)から,システムテクノロジー統括本部 アプリケーションプラットフォームテクノロジー本部 エバンジェリスト 佐藤直樹氏が登場,「マイクロソフトの最新テクノロジ戦略と開発技術のロードマップ」と題して講演を行った。

 佐藤氏は冒頭,今日のITマーケットを俯瞰すべくコンピューティングの変遷を振り返り,企業における情報システム利用とコンシューマーのコンピュータ利用との境目がどんどん透過的になっていることを指摘。コンシューマーに広まったテクノロジーが企業情報システムに受け入れられるスピードが上がっているとした。そうした中で,今最も影響力の大きいキーワードはSaaS (Software as a Service)であり,Web2.0であり,SOAであるという。

 インターネット環境下でのコンピューティングにおいて,クライアント上で実行されるソフトウエアとホスティングされたサービスは対立関係の構図の中で語られてきたが,今日はソフトウエアとサービスをプラスの文脈で語るべきだと佐藤氏は語る。自社ノウハウの投入ができ,オフラインでも動かせて高速レスポンスが可能なソフトウエアと,運用負担の軽減,最新状態の維持などが可能なサービスは適材適所で利用するのが最良なのだ。このソフトウエアとサービスが融合し相互に連携するプラットフォーム「Software + Services (S+S)」が新たなパラダイムとしてこれからの主流となることを紹介した。

 自律したサービスを組み合わせてシステムを構築する柔軟なアーキテクチャであるが故に,マイクロソフトは早くからSOAを推進してきた。適用に向けて,既存業務の分析からサービス抽出までを行うオリジナルの分析設計手法もすでに確立し,同社の展開するすべての製品・技術がSOAに関連しているという。SOAにおいて,COBOLプログラムはマイクロソフト・プラットフォームにおいてそのままビジネス・ロジックとして機能でき,次期Visual Studio 2008で登場する.NET Framework 3.5においても,既に次世代のユーザーエクスペリエンスを含めた強力な連携イメージが確立されていると紹介。このように動的かつ緩やかに連携したシステムこそが次世代企業情報システムの方向性だと力説した。

.NET Frameworkによるサービス実装イメージ
.NET Frameworkによるサービス実装イメージ 図を拡大する
レガシーシステムのオープン移行には確かな方法論と豊富な実績が不可欠
日本ユニシス株式会社 共通利用技術部 マイグレーション技術室 マイグレーション適用グループ グループマネージャ 中村 修二氏 メインフレーム上にレガシーシステムを有する企業にとって,常にその資産の今後が頭にあるものだが,日本ユニシス株式会社(以下,日本ユニシス)はそのオープンシステムへの移行を,レガシーマイグレーション アセスメントサービス,マイグレーション プランニングサービス,システム構築サービスと,フルレンジのサポートを提供している。

 このセッションでは,「.NET Framework 2.0を使用したCOBOLマイグレーション事例紹介」と題して,日本ユニシス株式会社 共通利用技術部 マイグレーション技術室 マイグレーション適用グループ グループマネージャ 中村修二氏が,レガシーシステムのオープン移行における同社の様々な方法論とその取り組みを紹介した。

 オープン移行には大きく,パッケージの適用,ロジックを変更せずに移行するストレート・コンバージョン,ロジックを変更せずにアプリケーション記述言語を変更リライト,既存システムを廃棄しての再構築の4つに分類されるという。この順番にしたがって移行コスト,拡張性,本番移行リスクが高くなる傾向にあり,選択の際にはそれぞれのメリット・デメリットをよく認識しておく必要があると,中村氏は強調した。

 同氏はまた,これら4つのケースにおける同社のサービス・プロセスのフローの詳細を紹介。それと共に,.NET Frameworkを使用したマイクロフォーカス製品利用のCOBOLアプリケーション移行の実例を,ある顧客企業を例にとり構成概要図や移行前後のアーテキクチャの相違点,移行において立てた方針なども示しながら,1000本ものCOBOLプログラムをどのように成功裡に移行を進めていったかを詳しく解説した。この分野における同社の確かな実績を披露した中村氏は,日本ユニシスがレガシーマイグレーションにおける強力なパートナーであることを,セッション参加者に印象づけて講演を締めくくった。
オープン移行の方法論と日本ユニシスの取り組み
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COBOLフォーラム2007詳細資料を差し上げます。 
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常に最新テクノロジーをキャッチアップし続けるCOBOLはSOA実現への強力な足がかり(マイクロフォーカス株式会社)
SOAはBPMの観点から推進するのが有効,WebSphereはこれを実現する基盤となる(日本アイ・ビー・エム株式会社)
ソフトウエアとサービスの融合「Software + Services (S+S)」,SOAはそれぞれの利点を適材適所で利用可能(マイクロソフト株式会社)
レガシーシステムのオープン移行には確かな方法論と豊富な実績が不可欠(日本ユニシス株式会社)
COBOLフォーラム2007詳細資料を差し上げます。 
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