IT Pro Special : CACHE FORUM 2003 CACHE

事例紹介 慶應義塾大学メディアセンター

慶應義塾大学メディアセンターでは、現在、同大学図書館における業務およびサービスをトータルに担うシステム「KOSMOS-II′」を運用している。所蔵図書総数約380万冊、年間貸出数約60万件という規模を誇る同大学図書館のシステムの中核に位置づけられる目録・貸出システムにおいて、複雑かつ大容量のデータ管理を実現し、厳しいパフォーマンス要件に応えているのが、ポストリレーショナル・データベース「CACHÉ」だ。
入江 伸氏   田邊 稔氏
慶應義塾大学
メディアセンター本部
課長
入江 伸氏
  慶應義塾大学
メディアセンター本部
データベース担当
(システム ライブラリアン)係主任
田邊 稔氏

3つのSを掲げてシステムのオープン化に着手
 慶應義塾大学メディアセンターでは、従来、図書・雑誌の受け入れから目録登録、検索、貸出といった管理を含む、図書館の業務全般を行う汎用機をベースとしたシステム「KOSMOS」(Keio university System of Multimedia Online Services)を運用してきた。1998年4月ごろからこのシステムの見直しを行い、Webサーバー、アプリケーション・サーバー、データベース・サーバーを中心としたオープン化に着手、1999年1月に新システム「KOSMOS-II」へ移行した。KOSMOS-IIの構築に際して、メディアセンターが掲げたのが“3つのS”というキャッチフレーズだった。
 慶應義塾大学メディアセンター本部 課長の入江伸氏は「これは、従来のシステムが抱えていた問題点を解消するうえでのキーワード、“Simple”“Speed”“Standard”を表します」と説明する。
 まず、すでに見たように従来は、図書館サービスに関わるすべての業務が汎用機のシステムにおいて集中的に行われる形態となっており、システム規模の拡大、機能拡張によってきわめて複雑なものとなってしまっていた。当然、システムの複雑化はレスポンスの低下を招く。そこで、業務ごとにシステムを分割し、それぞれのシステムの単機能かつ単純化を目指したのが“Simple”であり、機能の整理、簡素化によりレスポンスの向上、すなわち“Speed”を実現しようとした。また“Standard”については、作成する目録データについての標準形式を設け、それを徹底することで高い互換性を実現するという方針である。
 この点について入江氏は「昨今では、米国、欧州を含めたグローバルな形での図書館協力も始まり、目録データは世界的に流通しており、現在、日本の図書館で主流となっているローカルな規格では対応できません。やはり、グローバルな規模で通用する標準を目指すべきだと考えました」と語る。

パフォーマンスとデータ管理性に難点を抱えるRDB
 こうした目的を実現するうえで、KOSMOS-IIの基幹となる目録・貸出システムおよびそのデータベースはとくに重要な位置づけとなる。そこで、メディアセンターでは当該システムに、ポストリレーショナル・データベース「CACH
Éの前身である「DSM(DIGITAL Standard MUMPS)」を中核とした丸善の図書館システム「CALIS」を導入し、東京、神奈川の計5つのキャンパスにある図書館の目録データを本部に集約した。
 CALISの選定理由について入江氏は「国内の大規模な大学図書館での実績をすでにあげており、提供元の丸善が図書館システムに精通していることが決め手となりました」と説明する。また、データベースに関して、慶應義塾大学メディアセンター本部 データベース担当係主任の田邊稔氏は、「もちろんRDBの導入も検証しましたが、価格の問題に加え、パフォーマンスも期待できず、構造的に我々が扱うような可変長のデータを管理するうえでも難点がありました」と語る。
 こうした経緯から構築され、稼働を開始したKOSMOS-IIは、きわめて快調なスタートを切った。慶應義塾大学図書館では、学生や教職員に対してWebや専用端末によるオンライン検索サービス(OPAC)を提供しているが、旧来のシステムでは大学図書館の繁忙期となる4月、7月および年末年始には、レスポンスが大幅に低下し、検索や貸出のサービスに少なからぬ悪影響を及ぼしていた。KOSMOS-II稼働直後の1999年1月はまさにその繁忙期に当たったが、ピーク時には10分あたり2000〜3000のトランザクションが発生するというOPACシステムもまったくストレスなく動作した。

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CACHÉ FORUM 2003 レポート


浜松医科大学附属病院
株式会社パルタック
慶應義塾大学メディアセンター

■Cachéのテクノロジー

eアプリケーション用のポスト・リレーショナル・データベースであるCachéは、刻一刻と過酷になるWebアプリケーションの要求に対処できるよう最適化されています。また、大規模なWebアプリケーションに画期的な性能を発揮します。最新のオブジェクト・テクノロジーに支えられた高速アプリケーション開発環境は、Internetスピードによる開発作業を可能にします。Cachéの超高速SQLは、リレーショナル・システムの20倍の性能を誇り、そのマルチディメンショナル・アプリケーションやデータ・サーバーは電光石火のスピードで機能します。


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