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IBM&日立のPOWER5+AIXが切り拓くUNIXサーバーの新しい世界
最終回 AIXサーバーの進化は続く(連載・全4回)
AIXサーバーは次々と登場する先進技術をいち早く取り込み,卓越したパフォーマンスや高い信頼性をはじめ,従来のUNIXサーバーを凌駕するユーザー価値を提供し続けてきた。IBMと日立が,それぞれの培ってきた高い技術力と知識・ノウハウをAIXサーバーに結集したことが,そうした価値の創造を加速させているのは確かだ。両社の協業がAIXサーバーのイノベーションを推進し,その魅力を大いに高めているとも言えよう。進化を続けるAIXサーバーの今後にさらに期待が高まる。

AIXサーバーはITインフラの中核を担う
 世界のUNIX市場において,AIXサーバーはこの数年の間に急速にエンタープライズシステムに浸透,2005年の段階で33.2%とトップシェアを占めるに至っている(※1)。その最大の理由は,AIXサーバーが高いパフォーマンスとメインフレーム並みの信頼性などを実現,ミッションクリティカルな大規模システムのプラットフォームとして広範な分野で活用されているからだ。AIXサーバーはすでに「新世代のUNIXサーバー」としての定評を確立している。
 こうしたAIXサーバーの最大の優位性と言える圧倒的なパフォーマンスと高い信頼性は,とくにエンタープライズクラスのパワーを備えた「POWER5+ プロセサ」と,革新的な64ビットUNIX OS「AIX 5L」によって具現化されたものだ。
 このPOWER5+ プロセサはTPC-Cベンチマークで世界最速を記録(※2)するなど,そのパフォーマンスの高さは実証済みだ。加えて,卓越したコストパフォーマンスを実現するマルチコア技術や,柔軟で安定したIT基盤を実現するLPAR(※3)に代表される仮想化技術など,最先端の技術を実装している。
 一方,AIX 5Lは,POWER5+ プロセサに最適化され,画期的なスループットとパフォーマンスの向上を実現する。また,POWER5+プロセサとの協調による高度な仮想化は,ワークロードの統合を可能にし,信頼性・可用性を飛躍的に高めると同時に,IT基盤の管理をシンプル化して管理負荷を大幅に軽減させている。
 このようにAIXサーバーは最先端の技術を次々と組み込み,新しい価値をユーザーに提供している。それが,世界No.1のシェアという形で証明されているとも言えるだろう。
 AIXサーバーのスピーディな価値の創造と実現には,IBMと日立の協業が大きな推進力となっている。両社はともにメインフレームメーカーとしての豊富な実績を有し,その知識・ノウハウとともに高い技術力で業界をリードしている。そうした両社のパワーが結集されたのがAIXサーバーである。従来のUNIXサーバーとは一線を画すサーバーとして多くの注目を集めているのも当然かもしれない。
 両社は今後も協業関係を深め,AIXサーバーの進化を加速させていくという。その先に見えているのは,エンタープライズレベルでのITインフラストラクチャの中核を担うAIXサーバーだろうか。AIXサーバーの将来などについて,日本アイ・ビー・エムの武藤和博氏と,日立製作所の森芳一氏に聞いた。
IBMと日立の協業
両社の協業を発展させ、新たなユーザー価値の創造を目指す
――AIXサーバーの将来についてお聞かせください。
武藤 Powerという共通のアーキテクチャを軸に,サーバー向けのPOWERプロセサが現在のPOWER5+からPOWER6に向かう流れが明確になっています。もう一方では電力消費効率の優れた組み込みプロセサが,最近ではゲーム機など他の分野でも広く利用されています。「Power.org」(※4)を通じたコミュニティも広がっており,今後も注目を集めるでしょう。進化を続けるPOWERプロセサを搭載した「IBM System p」がもたらす新たなビジネスバリューに期待してほしいと思います。
 日立の「EP8000」シリーズでは,POWERプロセサとAIXをベースに製品開発を推し進め,日立の独自技術である高信頼性機構やミドルウエア,ストレージなどとの親和性を高めていきます。高性能・高信頼サーバーを求めるお客様のニーズにお応えできる製品を開発し,さらに新たな価値を付加して提供していきたいと思っています。
――両社の協業関係は,今後もユーザーにとって大きなメリットを生み出し続けるわけですね。
 はい,今後もIBMとの協業関係をさらに継続,発展させていきたいと考えています。それによって,仮想化技術をはじめとした最先端の技術を結集していくこと,また,お客様に高品質のサポートを提供しながら,さらに新しいユーザー価値を創造していくことを目指します。
武藤 IBMでも同様に,これまでのPOWERプロセサとAIXにおける日立との協業の歴史と経験を活かしながら,ハードウエアとソフトウエアの両面からさらなるイノベーションを推進して,お客様にとって最高の製品と技術をタイムリーに提供し続けていきます。
(※1)本連載第1回の記事参照。
(※2)IBM eServer p5 595 モデル(POWER5 1.9GHz,64プロセサ搭載,AIX 5L V5.3)は,TPC-Cトランザクション・ベンチマークにおいて,1分間に321万540トランザクションを記録。2005年5月14日から2006年6月13日現在に至るまで,世界最高速の地位を獲得している。
(※3)LPAR:Logical Partitioning。CPU,I/O,メモリなどのシステム・リソースをそれぞれ独立して論理的に分割し,各区画を独立して動作させる仮想化技術。POWER5+では,LPARの機能をさらに高め,1つのプロセサを時分割して複数のOSに割り付けるマイクロパーティショニング機能まで実現している。
(※4)Power.orgとは,Powerアーキテクチャのテクノロジーを利用するチップやシステムに関するオープン・スタンダード・コミュニティ。エレクトロニクスのイノベーションの推進を目的として設立された。http://www.power.org/home


お問い合わせ先 日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/systems/jp/p/
株式会社日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/EP8000/

【第1回】
AIXサーバーの進化がUNIXサーバーの常識を変えた
【第2回】
高性能POWERプロセサがビジネスを圧倒的優位に導く
【第3回】
AIX 5Lはビジネスを止めない究極のUNIXを目指す
【最終回】
AIX サーバーの進化は続く

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