--■編集部からのお知らせ■--------------------------------------------------
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日経BPガバメントテクノロジー・メール           第267号 2010/04/12
                                 http://itpro.nikkeibp.co.jp/govtech/
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┏━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 【1】「ITpro 電子行政」ウェブ新着ダイジェスト
   ──都道府県CIOフォーラム
     都道府県CIOフォーラム 第7回 春季会合
   ──地方分権時代の自治体経営 [1]公会計改革
     第1回 地方分権推進のための公会計改革とは
 【2】電子自治体NEWSピックアップ
   ── 長崎県とadingo
     サイト内検索機能および検索連動型広告に関して業務提携
   ── 地方自治体における情報システム基盤に関する調査の報告書を公開
   ── Googleの光通信試験サービスに自治体から誘致殺到
      市長の過激パフォーマンスも
 【3】コラム・上山信一の「続・自治体改革の突破口」
   ── 第98回 関西の3空港問題 ――なぜ伊丹は廃止すべきか(上)
 【4】セミナー&イベント
   ── クラウドASP・SaaSイノベーション・シンポジウム
 【5】編集後記/編集部からのお知らせ

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 【1】「ITpro 電子行政」ウェブ新着ダイジェスト
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◆都道府県CIOフォーラム◆                                         2010/04/06
都道府県CIOフォーラム 第7回 春季会合

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 都道府県CIOフォーラムは2010年2月4日・5日の2日間、東京都内で第7回春季会合を
開催した。今回は「自治体クラウド」「自治体経営の“見える化”と住民参加」「IT
の“事業仕分け”(非公開)」をテーマに、42団体のCIO・情報化推進担当責任者が
議論した。冒頭の議事では会長・副会長の改選を実施し、4月からの新会長として岐
阜県総合企画部次長の鈴木正司氏が選出された。

◎全文はこちらでご覧いただけます
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100331/346501/?ST=govtech
◎バックナンバー
http://itpro.nikkeibp.co.jp/99/jpgciof/index.html

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◆地方分権時代の自治体経営 [1]公会計改革◆                      2010/04/08
第1回 地方分権推進のための公会計改革とは

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 地方を含む国の財政が悪化の一途をたどっている。地方分権・地域主権に向けて、
各自治体はその財政にかかわる説明責任が一層強く問われることとなる。しかし、こ
れまでの「単式簿記・現金主義」の官庁会計では、行政サービスにかかるコストを適
切に把握することができず、膨大な借金にどのように対応すればよいのか、判断材料
を得ることができない。

◎全文はこちらでご覧いただけます
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100330/346367/?ST=govtech
◎バックナンバー
http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/bn/mokuji.jsp?OFFSET=0&MAXCNT=20&TOP_ID=346365&ST=govtech

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 【2】電子自治体NEWSピックアップ
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◎長崎県とadingo、サイト内検索機能および検索連動型広告に関して業務提携
(長崎県庁広報広聴課、adingo、2010/04/01)
http://adingo.jp/release/release_note025.html
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◎地方自治体における情報システム基盤に関する調査の報告書を公開
(情報処理推進機構、2010/03/30)
http://www.ipa.go.jp/about/press/20100330.html
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◎Googleの光通信試験サービスに自治体から誘致殺到、市長の過激パフォーマンスも
(ITpro、2010/03/29)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100329/346317/?ST=govtech
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◎そのほかのニュースは
「ITpro 電子行政」(http://itpro.nikkeibp.co.jp/govtech/)へ

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 【3】コラム・上山信一の「続・自治体改革の突破口」
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第98回 関西の3空港問題――なぜ伊丹は廃止すべきか(上)

 昨年、10月の前原国土交通大臣の“羽田空港ハブ発言”に続き、11月には関西国際
空港への補給金が事業仕分けの対象になった。その後、橋下大阪府知事が伊丹空港の
廃止を提案するなど、関空問題の行方が注目される。筆者は大阪府で知事の特別顧問
として検討作業に参加してきた。今回から3回にわたってこの問題の本質を考えてい
きたい。

 私はもともと経営コンサルタントで様々な業種を分析してきた。それに照らすと
「空港」は経営が極めて難しいビジネスだ。鉄道は土地と線路と列車を同じ会社が所
有・運営する。しかし空港は、土地と滑走路、空港ターミナル(売店、駐車場、ホテ
ルなどを含む)、航空機を別々の主体が運営する。空港経営とはこれらをセットで成
り立たせるための複雑な連立方程式を解く作業である。

 さらに国際空港は国家の戦略投資事業でもある。外交、安全保障も視野に国として
の航空・空港戦略が先決だ。空港の採算性はその上で考える。

 ところが関空問題はこれまで関西の一ローカル空港の赤字問題として主に論じられ
てきた。最近になってやっと、わが国二つ目のハブとしての関空のあり方が問われ始
めた。

 本題に入る前にまず確認したいのは、「関西3空港問題」の本質は関空と伊丹の2空
港のあり方、特に関空の過剰債務の問題だということである。神戸空港は、規模が関
空や伊丹の5分の1以下と小さい。稼働率も90%超で高い。唯一の問題は、神戸市が身
の丈を超えた投資をしたために資金が回収できないことである。これは市役所経営の
失敗にすぎず、関空や伊丹のあり方からは切り離して考える必要がある。

 問題はせっかく巨費を投じて作られた関空が使われていないことにある。埋め立て
コストに由来する1.1兆円の債務を一民間企業にすぎない関空会社に負わせたために
金利負担だけで利益が消えてしまう。そのため各種使用料金が高過ぎる上、思い切っ
た投資もできず競争力に乏しい。また、伊丹を廃止しなかったため、国内線と国際線
の乗り継ぎ客を取り込めず、ハブになれない。このままではせっかくの巨額投資が無
駄になりかねない。

■経済原則で廃港に向かう伊丹空港

 なぜ伊丹の廃止が必要なのか。当初、国は国民にそう約束したからだ。まず環境・
騒音問題と事故のリスクが大きい。住宅密集地に部品が落ちたらもうおしまいだ。

 都心に近くて便利だという意見もある。確かにかつては伊丹と同様、都心に近い住
宅密集地に立地した空港が世界中にあった。だが先進国ではほとんどが移転した。ま
た騒音規制で夜間使用できないが、これも致命的である。伊丹は見かけ上は黒字だが
、過去に約7000億円もの環境対策費をつぎ込み、今後も払い続けていかなければなら
ない。決して安くて便利な空港とはいえない。

 もう一つのネックは拡張余地の乏しさである。空港は工業団地やテーマパークと同
じく、周辺に拡張余地があってはじめて繁盛する。伊丹には発展性がない。

■エアライン不在の議論から脱却を

 そもそも既存空港の使い方は、国交省や自治体の都合だけではなく、顧客である航
空会社(エアライン)の動向が無視できない。国際貨物や長距離を飛ばす外国エアラ
インは関空を選んだ。時差や重量貨物の騒音などを考えると、24時間運用できるオー
プンパラレルの2本の滑走路を持った関空は魅力的である。現にフェデラル エクスプ
レス(FEDEX)は中部空港から関空にハブを移した。他の外国エアラインも関空から
はほとんど撤退していない。

 そんな中で日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)だけが関空便を減らしている。さ
らにJALはすでに神戸からの撤退や福岡-伊丹便の廃止を表明した。ANAは関西の3空港
に飛んでいるが、これも赤字企業である。ANAのハブはあくまで羽田だ。投資は羽田
と成田や、アジアの伸びゆく都市に張り付けていくだろう。

 加えて、もうすぐ九州新幹線ができて、大阪-九州便が減る。航空会社はますます
伊丹に投資しなくなる。地元の大阪府知事と府議会も廃港を希望している。伊丹はす
でに経済原則の力によって廃港に向かいつつある。

※筆者の主張の詳細はこちらを参照
 http://ueyama.sfc.keio.ac.jp/ueyama/article/2009-11-tihougyosei.pdf 

─◆執筆者・上山信一(うえやま・しんいち)◆────────────────
慶應義塾大学総合政策学部教授。運輸省、マッキンゼー(共同経営者)等を経て現職。
大阪府特別顧問、新潟市都市政策研究所長も務める。専門は経営改革、地域経営。最
新刊に『行政の経営分析ー大阪市の挑戦』(時事通信社)『行政の解体と再生』(東
洋経済新報社)『自治体改革の突破口』(日経BP社)がある。その他
『だから、改革は成功する』『ミュージアムが都市を再生する』など編著書多数。
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◎上山信一の「続・自治体改革の突破口」バックナンバーはこちら
http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/bn/bnsearch.jsp?OFFSET=0&MAXCNT=20&BID=2666

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 【4】セミナー&イベント
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◎クラウドASP・SaaSイノベーション・シンポジウム
http://www.aspicjapan.org/asis2010/index.html
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【日程】5月20日(木)・21日(金)9:30~17:30
【会場】日経ホール/JAビルカンファレンス(東京都千代田区)
【主催】特定非営利活動法人ASP・SaaSインダストリ・コンソーシアム(ASPIC)、
日本経済新聞社
【概要】現在注目を浴びているクラウド、ASP・SaaS技術の現状と今後の展開に関す
るシンポジウム。多くの企業が、さまざまな分野でクラウドやASP・SaaSを使ったサ
ービスや事例を紹介する。参加は無料だが、参加にはWebサイトからの事前登録が
必要。

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 【5】編集後記/編集部からのお知らせ
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 新年度がスタートしました。春は人事異動の季節であり、自治体の情報政策関連の
部署でも、新メンバーを迎えたところが多いのではないでしょうか。日経BP社が事務
局を務める「都道府県CIOフォーラム」は、この時期に会員名簿の更新をお願いして
いますが、かなりの数の都道府県から担当者交代の連絡が届いています。プロパー職
員の方の多くは在籍3年程度で部署を異動していきますが、これからの3年は政策面で
もIT技術面でも、これまでにない大きな変化が起こるはず。前例が通用しにくい難し
い局面ですが、諸々の“刷新”には絶好のチャンスと言えそうです。(井出)

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