e都市ランキング 2007
 『日経パソコン』は、市区町村の情報化進展度を比較する「e都市ランキング 2007」をまとめた。ランキングの首位は、千葉県市川市(45.3万人)。昨年の3位から、2つ順位を上げた。2位は神奈川県藤沢市(39.3万人、 2006年は2位)、3位には兵庫県西宮市(45.7万人、同首位)が入った。回答自治体数は1606(回答率87.9%)。都道府県別に全回答自治体の得点とランキングを掲載する。

アクセシビリティ対策の基準がある自治体は26.6%
 障害者や高齢者などを含む住民にも配慮するアクセシビリティ対策は、自治体のWebには必要不可欠なものとなった。しかし、アクセシビリティ対策のガイドラインを策定している自治体はまだ少ない。

87.8%の自治体が1人1台パソコンを達成
 一般行政職の職員に対して1人1台以上のパソコンを導入している市区町村は87.8%で、前回に比べ13.9%アップした。また個別のメールアドレスを職員全員に割り振っている自治体が73.5%にまで増えた。

47市区町村で06年度に個人情報データが漏えい
 47市区町村で2006年度にデジタルデータの形で個人情報が漏えいが続いていることが、今回の調査で明らかになった。前回と比べると16自治体増加している。また18.3%の自治体が、コンピュータウイルスに感染したことも分かった。

市区町村の携帯サイト開設率が56.2%に上昇
 ついに過半数の自治体で携帯電話向けサイトが開設された。ただし、パソコン向けサイトほど情報は充実していない。例えば、8割以上のパソコン向けサイトに掲載されている「ゴミの収集に関する情報」は、携帯サイトだと19.2%にとどまる。

「e都市ランキング」の常連たち:千葉県市川市
 今回のランキング1位である市川市の人口は46万6608人。そのうち8669人、およそ50人に1人が外国人だ。市のサイトでは、英語、中国語、韓国語、スペイン語、インドネシア語、ドイツ語の6カ国語で行政の基本情報を提供している。

想定死亡者64万人。Webサイトに何ができるのか
 発生すれば死亡者数は17万~64万人とも言われる新型インフルエンザ。しかし、この台風や地震に比肩するともいえる脅威に関する情報をWebサイトに掲載している自治体は9.1%と少ない。発生時の行動計画を掲載ている自治体はさらに限られ、わずか2.5%しかない。