神奈川県横須賀市は、9月20日に開設した横須賀市コールセンターの利用状況をまとめた。開設した9月20日から9月30日までの集計では、1日当たりの着信数は平均で52件、コールセンターでの回答率は79.7%だった。

 「開設当初はコールセンターだけで問い合わせに対する回答率を80%にする目標を置いていたが、問い合わせ以外に苦情や市への意見も意外に多く、回答率は目標をやや下回った」(同市企画調整部情報政策課主査の渡部良次氏)と、まずまずの回答率といえそうだ。

 コールセンターは市役所の手続き、制度、イベント案内などの問い合わせに対応するために設置した。実際の問い合わせ内容は健康・医療・衛生・福祉・保険・年金に関する問い合わせが全体の18%と最も多く、住民票・戸籍・住民異動などに関する問い合わせが10%、ゴミ関連が8%と続く(下表参照)。そのほか、「今年は週末に天気が悪い日が多く、市主催だけでなく民間主催のイベントに関して、当日にイベントが開催されるかどうかという問い合わせが非常に多かった。そこでコールセンター開設後に急遽連絡体制を構築した」(同氏)という。また休日には市内の当番医に関する問い合わせも多かったという。

■図表 横須賀市コールセンターの利用状況
 (9月20日~9月30日)
お問い合わせの分類 割合
1 住民票・戸籍・住民異動 10%
2 健康・医療・衛生・福祉・保険・年金 18%
3 住宅・生活環境 5%
4 税金 3%
5 子育て・教育・子ども 3%
6 ごみ・リサイクル 8%
7 まちづくり 1%
8 水道・下水道 0%
9 公共施設 8%
10 災害・急病・事故・交通安全 3%
11 イベント・観光・スポーツ 7%
12 タウン情報 10%
13 その他(苦情・要望を含む) 23%

 横須賀市コールセンターは同市が推進する「べんり市役所推進計画」に基づくもので、夜間や休日に問い合わせたいことがあったり、市外にいて横須賀市の手続きなどについて質問がある場合、問い合わせをしたいがどの窓口に行けばいいか分からないなどといった場合に市の総合案内窓口の役割を果たす。札幌市や横浜市など政令指定都市での前例はあるが、それ以外の都市では初めての試み。NTTコミュニケーションズにアウトソースしており、年間維持予算は3900万円。

 同コールセンターは市役所の情報だけでなく、ホテルやレストランの情報など、できる限り横須賀市のタウン情報などの問い合わせにも可能な範囲で答えることを目指している。市の広報誌や京浜急行の車両中吊り広告、タウン誌やコミュニティFMなどで住民に広く告知した。

 まだ開設したばかりということもあり、回答時間が長めになってしまうことがあるのが現状の課題。「担当者のスキルアップなどにより回答にかかる時間を短くする努力が必要だ」(同氏)。

 サービス時間は土日も含む毎日午前7時から午後11時まで。電話番号は046-822-2500、FAXは045-822-2539。(塗谷隆弘)

【11月11日 訂正】公開時の記事では「開設して1カ月半が経過した11月6日までの集計」とありましたが、正しくは「開設した9月20日から9月30 日までの集計」の誤りでした。お詫びして訂正します(本文および表は正しい情報に修正済です)。