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図●Windows Vista(October 2005 Community Technology Preview)で仮想フォルダを表示した画面
 実際の保存場所に関係なく,ファイルをまとめて管理できるフォルダのこと。関連するファイルが複数のフォルダやドライブに分散していても,1つのフォルダにあるかのように扱える。仮想フォルダ機能は,2006年後半に出荷予定の次期WindowsクライアントOSである「Windows Vista」に搭載される。

 Windows Vistaに搭載される仮想フォルダ機能は,特定のキーワードでファイルを検索した結果を1つのフォルダにまとめて表示するものである。例えば「music」というキーワードを設定すれば,この言葉を含むファイルを1つのフォルダにまとめて表示できる()。

 仮想フォルダを作成するには,最初にキーワードで検索して結果を表示させてから,[Save as Virtual Folder...]を選択する。作成された仮想フォルダの表示内容は動的に更新されるので,新規作成したファイルであってもmusicという言葉が含まれていれば,図の仮想フォルダ内にこのファイルが自動的に追加される。Windows Vistaには,最初から設定されている[All Documents][All Videos]などの仮想フォルダと,ユーザーが独自に作成できる仮想フォルダがある。これらの仮想フォルダはデフォルトでは,C:\Users\<ユーザー名>\Virtual Foldersに保存されている。

 仮想フォルダ機能を有効に活用するためには,ファイルに多くのメタデータを持たせる必要がある。例えば,文書ファイルの中には,作成者,会社名,キーワード,コメントのデータを文書データと併せて保存できる。これらは,キーワードを設定して仮想フォルダを作成したときの検索対象となり,作成者や会社名ごとに文書ファイルをまとめた仮想フォルダを作ることが可能になる。