アップルの場合はよくあることだが、特に発表もなく、ひっそりとiPadのSIMロックフリー版(以下、SIMフリーと省略)が発売された。2014年7月1日のことだ(図1)。現行のiPad全モデルのすべてでSIMフリー版が手に入る。価格は微妙なところでWi-Fiモデルに1万3000円追加した値付けになっている。iPhoneについては2013年11月からSIMフリー版を販売しており、これでアップルのモバイル製品はすべてSIMフリー版を購入できることになる。

写真1●Apple Storeで発売されたSIMロックフリー版iPad mini Retinaディスプレイモデル
写真1●Apple Storeで発売されたSIMロックフリー版iPad
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 筆者は2014年4月からAmazonで購入した並行輸入版のiPad mini Retinaディスプレイモデル(以下、iPad mini Retinaと省略)を使用している。SIMフリー版だ。データ通信はMVNOに加入して安く抑えている。今回は、日本国内でも発売されたSIMフリー版iPadは買っていいものなのかどうかを考えてみたい。そこでiPadの現状を集約した上で、ほぼ3カ月使用して体験したiPad+MVNOのノウハウについてまとめておきたい。