2014年2月にスペイン・バルセロナで開かれた「MWC(Mobile World Congress)2104」で発表されたソニーモバイルコミュニケーションズのAndroidスマートフォン「Xperia Z2」シリーズが、いよいよ国内でも発売になりました。グローバルモデルの外観、仕様をそのまま踏襲した「Xperia Z2(SO-03F)」(NTTドコモ)と、一回りコンパクトなディスプレイと独自の外観をまとった「Xperia ZL2」(KDDI)の2モデルがそれです(写真1、2)。

図1●グローバルモデルの外観、仕様をほぼそのまま踏襲した「Xperia Z2(SO-03F)」(NTTドコモ)。
写真1●グローバルモデルの外観、仕様をそのまま踏襲した「Xperia Z2(SO-03F)」(NTTドコモ)
[画像のクリックで拡大表示]

図2●一回りコンパクトなディスプレイと独自の外観をまとった「Xperia ZL2(SOL25)」(KDDI)。
写真2●一回りコンパクトなディスプレイと独自の外観をまとった「Xperia ZL2(SOL25)」(KDDI)
[画像のクリックで拡大表示]

 売りは、ソニーグループの総力を結集したと言っても過言ではない、AV(映像・音響)機能の搭載です。簡単にまとめると、よりきれいに撮れるカメラ、より音の良いオーディオ、そしてよりきれいに見えるディスプレイを手のひらサイズに集約したわけです。

 スマートフォンの分野ではサムスン、アップルに次ぐ世界シェア3位の座を争っているソニー陣営ですが、ことオーディオ・ビジュアルに関しては、ライバルに対して一歩も二歩も先んじていると感じる(もしくはそういうイメージを抱いている)人は私だけではないはず。いわば、自分たちの得意な領域にフォーカスして、商品力を高め、激化するスマホ市場の競争を乗り切ろうという戦略です。

 この方向性自体は前モデル「Xperia Z1」の路線を踏襲したものです。Z1では一眼レフカメラに匹敵する有効画素数約2070万の自社製イメージセンサー「Exmor R for mobile」や同社の「αシリーズ」で定評のある「Gレンズ」、αやサイバーショットで磨かれた画像処理エンジン「BIONZ for mobile」を搭載することで、それまでのスマホのカメラのイメージを覆しました。

 スマホの顔とも言えるディスプレイ部には、これまた薄型テレビの「BRAVIA」で培った高画質な映像エンジン「X-Reality for mobile」や「トリルミナスディスプレイ for mobile」などのパネル技術を惜しげもなく投入、スマホに本格的な表示品質を持ち込みました。