最近、筆者が通勤に使う鉄道路線がよく止まる。どうも個人的な感覚だけではないようで、統計的にみても首都圏で遅延が多い路線の一つになっているようだ。

写真1●筆者が「ジョルダンライブ!」で見た運行情報

 先日の朝も、事故のニュースを告げる家族の声で起こされた。筆者が使っている駅からそう遠くない、都心寄りの踏切で人身事故があったという。しばらく電車の運行はストップすることを覚悟した。

 トラブルに何回か遭遇した経験から、筆者はスマートフォンから状況を簡単に把握できるよう設定している。まず、「Yahoo!リアルタイム検索」や「ジョルダンライブ!」を使い「××線」についてのつぶやきを検索して、遅延状況を確認してみた(写真1)。朝のラッシュ時間帯だったため多くの乗客が運行停止に遭遇したらしく、既に急上昇ワードのトップに当該路線名が表示されていた。そこに載っていた乗客のつぶやきから、まだ上り下りとも運行を見合わせていることが見えた。

写真2●筆者が「Yahoo!リアルタイム検索」で見た運行情報。先の駅で入場制限をしていることが分かった

 しばらくすると、テレビから「××線 運転再開」というニュースが流れてきた。ただ鉄道会社が流す公式情報では運転再開になっても、現実には電車が来なかったり、ぎゅうぎゅう詰めの車両に乗り込めない場合がある。以前の事故でも、乗換駅で電車が止まったまま発車せず、結局30分近く待たされたことがある。

 刻々と変わる情報を得るには、“大本営発表”的な鉄道会社からの情報よりも、現場にいるユーザーが発信する情報が有効になる。ソーシャル型のサービスが浸透し、状況をスマートフォンから簡単に入力できるようになったことで、価値ある情報を拾えるようになってきた。

 その日は、8分前時点で2駅先の乗換駅で入場規制をしていることがわかった(写真2)。運転再開とはいっても、駅が乗降客でごった返し、車両に乗り込めるまでにはまだ時間がかかりそうだ。結局、いつも使っている私鉄はあきらめ、別ルートのJRの駅に向かうことにした――。