この記者の眼が掲載される2014年4月9日は、Windows XPのサポート切れ当日。先週あたりから最後の追い込みとばかりに、IT系以外の一般マスコミでもXPサポート切れへの対応呼びかけが一段と目に付くようになった。4日金曜日の朝は、いつも聞いている朝のFM番組で、「Windows XPから早く降りるように」、という内容で専門家のインタビューが流れていた。

 一方で、同時にサポート切れとなるMicrosoft Office 2003に関しては、Windows XPに比べてあまり話題になっていないようだ。ITpro読者は違うと思うが、そもそもOffice 2003のサポートが切れることを知らなかったり、また知っていても、「Windows XP上でなければ、Office 2003を使い続けても大丈夫」といった誤解があったりするという。

 しかし、サポートが切れた後に製品を使い続ければ、オフィスソフトであってもOSと同様、セキュリティ上非常に危険な状態になってしまうことには変わりない。本来すべてのユーザーが対応済みであるべきタイミングではあるが、そうなっていない現実を踏まえ、Office 2003のサポート切れについて考えてみたい。

Windows Vista+Office 2003に要注意

 まず、Windows Vistaユーザーには、インストールされているオフィスソフトがOffice 2003でないかどうか、今一度注意を払ってもらいたい。OSがWindows XPではないからと、安心していないだろうか。

 Windows XPの次のOS、Windows Vistaと、Office 2003の次のOffice 2007は、ほぼ同時期に提供開始された(PCへのプリインストール版はいずれも2007年1月)。そのため、Vista+Office 2003という組み合わせはそれほど多くないかもしれない。

 だが、筆者が職場の数人に聞いただけでも、この組み合わせのPCを自宅で使っているという人がいた。また企業では、標準ソフトのライフサイクルの関係で、Vista+Office 2003を使っているという企業もあるだろう。

 Windows XPユーザーはもちろん、Windows Vistaユーザーも、Office 2003を利用しているならすぐに見直す必要がある。