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記者の眼

Linuxディストリビューションから消えてもMySQLが進化するワケ

手嶋 透=日経Linux 2013/04/10 日経Linux

 昨年末から、代表的なオープンソースDBMSであるMySQLを巡る話題が、Linux関連のニュースサイトをにぎわせている。MySQLといえば、拡張性や保守容易性、参照性能などが優れるという特徴を持ち、Yahoo!やTwitter、モバゲーといった巨大サイトをはじめとする各種Webシステムに利用されている。約2年半ぶりにバージョンアップが行われ、新版(5.6)が2013年2月にリリースされたわけだが、それがにぎわいを呼んでいるわけではない。

 Linuxカーネルが1991年に登場してから既に20年以上が経過し、いまではそれを使いやすくするために各種オープンソースのソフトウエアを組み合わせたLinuxディストリビューションが数百種類も開発されている。その中でも、開発コミュニティーの活動が活発で、他ディストリビューションに大きな影響を及ぼしているFedoraやArch Linux、Slackwareなどが、相次ぎMySQLから代替DBMSへの移行を打ち出した。2013年3月13日にリリースされたopenSUSEの新版(12.3)では、標準で代替DBMSがインストールされる。

 MySQLはソースコードが公開されているので、それをベースにMySQLの開発チームとは別の人たちが、特別な用途向けにチューニングしたり、より使いやすくしたりできる。いわゆるフォークした(分岐した)ソフトウエアの開発が可能である。Fedoraをはじめとする前述のディストリビューションは、いずれもMySQLからフォークした「MariaDB」への切り替えを進めている。MariaDBは、スウェーデンMonty Program社のCEOであるMichael Widenius氏が中心となって開発しているMySQL互換のRDBMSだ。Widenius氏は、MySQLを生み出したスウェーデンMySQL社の3人の創始者(ファウンダー)の一人である。MariaDBの特徴は、MySQLとの互換性を確保しつつ、性能向上や機能強化が図られていること。初版のMariaDB 5.1(MySQL 5.1互換)は2010年2月にリリースされた。

 なぜ、いまLinuxディストリビューションがこぞってMySQLからMariaDBに移行しようとしているのか。理由は、現在のMySQLの開発企業である米Oracle社が、バイナリーのDBMS製品を販売するかたわら、それと競合しがちなオープンソースのDBMSを開発・提供することへの不透明感が猶予ならぬところまで高まったことにあるようだ。

 前述のMySQL社は2009年に米Sun Microsystems社に買収された。そのSun社が、2011年にOracle社に買収されたことは記憶に新しいだろう。その際、MySQLの資産がOracle社に移ることへの懸念が欧州連合(EU)により示された。それを受け、Oracle社はSun社の買収に先立ち、MySQLの研究開発への投資を行うといった10カ条の約束を発表。その約束は今も守られ、例えば冒頭に記したように新版の5.6が開発されたわけである。

 しかし、Fedoraなどの開発コミュニティーの目には、MySQLに関する情報開示の姿勢が2012年半ばぐらいから急速に後退したと映った。米Red Hat社の社員で、Fedoraプロジェクトのマネジャーを務めるJaroslav Reznik氏は2013年1月、「Oracle社はMySQLのプロジェクトをより閉鎖的なものにしている。例えば、セキュリティ問題に関する有用な各種情報を明らかにせず、そのテストケースの公開もしていない。また相当数のバグデータベースが公開されていない」と指摘した。なお、テストケースの公開について言及している背景には、MySQLに修正が行われた場合には従来、それが確実に修正されたことを確認できるテストケースも併せて公開されていたという経緯がある。

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