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芦屋広太一つ上のヒューマンマネジメント

どの上司にも通用する説明術(13)「遅い、ぎりぎり、時間なし」の説明が人を不幸にする理由

2013/02/06 ITpro

 この連載では、「ダメに見せない説明術」を扱っている。前回までは、五つ目のダメ説明である「独りよがり、自分視点、自己中心」をテーマに取り上げた。10のダメ説明は以下の通りである。

「10のダメ説明」

  1. 長い、細かい、テンポ悪すぎ
  2. 論点不明、主旨不明、結論なし
  3. 抽象的、具体的でない、表面的
  4. 理由がない、何故?が満載、説明が不足
  5. 独りよがり、自分視点、自己中心
  6. 遅い、ぎりぎり、時間なし
  7. 理解が浅い、内容が陳腐、質問されると沈黙
  8. 先を読まない、場当たり的、その場しのぎ
  9. 思想がない、考えがない、自分がない
  10. 反論する、否定する、対立する

 今回から、六つ目の「遅い、ぎりぎり、時間なし」をテーマとする。

「遅い、ぎりぎり、時間なし」の説明は上司を怒らせる

 筆者が体系化している説明術において、説明が「遅い、ぎりぎり、時間なし」とは、「相手に、何らかの行動を要求することを目的とした説明において、既に相手に判断時間が足りなくなっている状況での説明」を指す。

 例えば、明日発注の期限がくるような商品の購入承認を、今日の夕方になってから上司に決裁してもらうような、承認のための説明などが該当する。承認する側の上司の立場で考えてみれば、この状況の非常識さが分かるだろう。

 当然、承認側の上司や上長は、時間がない中で判断を強いられることになり、かなり立腹することになるはずだ。「相手を怒らせる説明」がダメ説明であることは疑いがない。これが、筆者が「遅い、ぎりぎり、時間がない」の説明をダメと断じる理由である。

 筆者は社会人として20年以上にわたってシステム開発を行い、上司や上長に説明を行ってきた。この中で、新人~中堅社員の期間で最も叱られた記憶があるのが「遅い、ぎりぎり、時間なし」の説明である。

 当然、常にできるだけ早く上司や上長に説明しようと努力をしてきたつもりである。しかし、どんなに早く説明しようとしても、最後は締切りぎりぎりになってしまうことが多かった。説明というものは、何故ぎりぎりになってしまうのか。それが筆者の若い頃の疑問であった。この疑問は、おそらく筆者だけではないはずだ。

 筆者は現在、上司、上長として部下の説明を聞いて決裁を行う立場であるが、やはり中堅までの年代の部下や後輩の説明はぎりぎりになってしまう。部下に何度も早く説明してほしいと言っても、多くはぎりぎりになるのだ。これは非常に興味深いことである。

 筆者は教育評論家として10年以上、実務レベルのビジネススキルを研究し、「説明」も深く探究してきた。今なら、何故説明がぎりぎりになるのかが分かる。そこで、今回からこれをテーマに解説することとしたい。

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