写真1●長男が送ってきた「テルマエ・ロマエ」のロケ地の写真
写真1●長男が送ってきた「テルマエ・ロマエ」のロケ地の写真
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 6月はじめ、話題の映画「テルマエ・ロマエ」を観た。長男がロケで使われた温泉の写真(写真1)を「LINE」で送ってきたのを見て、嫁さんが観たいと言い出したのだ。筆者もヒマなので連れて行ってもらった。ペーパードライバーなので、いつも助手席に座る。だから「連れて行ってもらう」ことになる。

 古代ローマのテルマエ(公衆浴場)技師の主人公(阿部寛)が、現代の日本の風呂との間をタイムトリップして行ったり来たりする、奇想天外で笑える映画だった。主人公に恋心をいだく現代のマンガ作家志望の女性を演じた上戸彩がいい。

 さて、本題に入ろう。以前このコラムで紹介した、企業と公衆無線LAN(ホットスポット)事業者がネットワークをシェアする「ツルハ・モデル」(ツルハ・モデルについて書いた当コラムの記事)は、ツルハホールディングスのドラッグストア、全1000店舗以上への導入が完了し、他の企業でも同じモデルの展開が始まるなど着実に広まろうとしている。

 ツルハ・モデルに限らず、ホットスポットは「わが世の春」を迎えているようだ。日本のホットスポットは、2002年にNTTグループなどがサービスを始めた。つまり10年以上の歴史があるのだ。これまで大きな注目を集めることはなかったが、スマートフォンのおかげでクローズアップされることになった。データ通信のトラフィックが急増する中、携帯電話事業者がトラフィックをオフロードする手段としてホットスポットに注力し始めたからだ。

 大手流通チェーンなどに導入が進んでいるが、まだ十分使われているようには見えない。企業にとってのこれからの課題はホットスポットをどう活用するかだ。今回はその着眼点について述べたい。