日本IBMに約74億円という巨額の賠償金支払いを命じた「スルガ銀-IBM裁判」の一審判決について、「妥当」と考える人は49%。「妥当でない」の31%を大きく上回った。ITpro上で行った読者アンケートの結果である。

 調査は2012年4月12日から18日にかけて実施し、計1611人の回答を集計した。現時点で判決理由が公開されていないなど、判断材料が十分でない前提ではあるが、判決がIT業界に与える影響を考える上で貴重なご意見を頂戴した。協力していただいた方々に、この場を借りて御礼を申し上げたい。

 調査ではまず、「ITベンダー側にプロジェクトマネジメント義務違反があった」として賠償を命じた今回の判決について、妥当と考えるかを選択式で質問した。回答者の属性をユーザー企業、ITベンダーで分類した結果をに示す。

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図●スルガ銀-IBM裁判の一審判決に対するITpro上でのアンケート結果

 ユーザー企業に属する回答者は、68%が判決を「妥当」と答えた。一方、ITベンダーに属する回答者でも39%が「妥当」と答え、「妥当でない」と答えた38%をわずかに上回った。今回の判決はITベンダーには厳しい結果だったが、それでも裁判所の判断を支持するITプロフェッショナルが多かったことが伺える。