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記者の眼

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事業部門との対話を目指す『注文の多い酒宴』

2012/02/22
谷島 宣之=コンピュータ・ネットワーク局編集委員

 諸事情により一昨年から新たな取材を控えており、原稿を書く際には過去に聞いた話を蒸し返したり、自分なりに考えたことをまとめている。本日の記者の眼は、2011年7月に書いた「酒は出ないが『注文の多い酒宴』再び」というコラムの続編になる。

 酒宴とは「シンポジウム」の訳語である。「饗宴」としてもよいが筆者の好みで「酒」が付いた方を選んだ。本来のシンポジウムは参加者が酒を酌み交わし対話する催しであった。

 2011年7月28日に自社の企業情報システムを企画・開発・運用する方々に向けた対話中心の催し『シンポジウム システムイニシアティブ2011 Summer』を開いた。企業の情報システム部門やシステム関連会社の方々にイニシアティブを発揮するにはどうしたらよいかを話し合っていただいた(開催報告はこちら)。

 拙文「酒は出ないが『注文の多い酒宴』再び」はこのシンポジウムに関するものであった。「注文の多い」とはシンポジウムの司会者から「周囲の来場者と名刺交換をお願いします」「講演の後、必ず質問をするように」「ここから対話の時間ですので皆さんで話し合って下さい」などとあれこれ注文を付けることを指す。

 「再び」とあるのは昨年7月のシンポジウムが2回目であったからだ。1回目は2011年2月2日に開催した(開催報告はこちら)。このほど第3回シンポジウムを開催することになり本稿を書いている。1回目、2回目と同様に、今回も「酒は出ない」がお茶とお菓子は出る。これまた諸事情により筆者は禁酒中だから、それはそれで良いと思っている。

事業とシステムのイニシアティブを両方とる

 第3回目のシンポジウムの主題は引き続き「システムイニシアティブ」であるものの、内容は過去2回とやや異なる。本稿の題名に冠した通り、情報システム部門と「事業部門との対話を目指す」内容にしている。過去2回は情報システム部門がイニシアティブを発揮する一つの取り組みとして情報システムの内製に焦点をあてたが、今回はそこにはあまり踏み込まない。

 言うまでもないが企業や組織(エンタープライズ)は何らかの目標を掲げて事業を推進している。その事業を支える不可欠の手段として情報システムがある。エンタープライズには「野心的企て」「進取の気性」といった意味が含まれる。野心的企てを支える以上、情報システムに関しても進取の気性をもって舵取りしていかなければならない。情報システムに対するイニシアティブが不可欠であるゆえんだが、残念ながらそうなっていない現状がある。

 事業と情報システムに対するイニシアティブを同時にとるために、事業部門と情報システム部門、システム関連会社がそれぞれ主体性を発揮する必要がある。事業部門は事業のことだけを、情報システム部門は情報システムのことだけを考えればよいなら話は簡単だが無論そうではなく両部門の間で密な情報交換が求められる。

 「残念ながらそうなっていない現状」があるのは「両部門の間で密な情報交換」ができていないからである。しかも昨今は企業間をつなぐ事業案件とシステム案件が増えており、情報システムに携わるものは自社だけではなく提携先の事業部門とも対話を迫られている。

>>事業部門と対話するための工夫とは
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