業界の先を読むICT千里眼
目次
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アマゾンは何と戦っているのか
米アマゾン・ドット・コムが、自然・有機食品小売り大手の米ホールフーズ・マーケットを、総額137億ドルで買収すると発表した。ホールフーズは2015年時点で合計400を超える店舗を擁し、消費者から多くの支持を集めるグルメ・オーガニックフード販売店の一大ブランドである。
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Mastodonで感じた「加齢化」するインターネット
Mastodon(マストドン)というSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)をご存知だろうか。4月半ば頃から急速に普及が進んでおり、ネットを中心にあちこちで話題になっている。特に日本でTwitterに辟易(へきえき)していた向きを中心に、ユーザーが急増したようだ。
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5Gの導入シナリオがふに落ちないわけ
今年のMobile World Congress 2017(MWC2017)は「谷間」の年だった。5G(第5世代移動通信システム)についても、マネタイズの可能性を伴ったユースケースと、それを前提とした導入や移行のロードマップを、各社ともまだ見定められていない印象を抱いた。
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東日本大震災から6年を経て思う
東日本大震災から6年が経過した。災害発生時の「復旧」は、人智を超えたスピードで進んだと言える。しかし、それを使って人がよりよく生きていくための道筋はまだついていない。
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トランプ政権が抱える矛盾、情報通信への影響は?
現地時間の2017年1月20日、ドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任した。米国はFCC(連邦通信委員会)などの主要人事が政治任用で決められる。「政権交代は政策交代そのもの」と言えるのだ。
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通信料金、携帯電話販売のギャップや矛盾が表面化した2016年
2016年はいろいろなギャップや矛盾が表面化した年のように感じている。まず、伝統的なカテゴリーとしての通信産業では、2016年は「料金」に議論が終始したように思える。携帯ショップ店頭における契約行為を巡る問題も、2016年は大きくクローズアップされた。
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苦悶する米ツイッター、要因はアーキテクチャーにあり
米ツイッターが不調である。先に発表された第3四半期の決算で、売上高こそ6.2億ドルと前年同期比で8%増加したものの、損失は1億ドル強と、3年連続の赤字状態から抜け出せていない。累積赤字も23.8億ドルと、一向に解消のメドが立たない。
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古くて新しい「ホーム」と「アウェー」の問題
ある国際会議に出席するための海外渡航先で得た体験により、筆者は古くて新しい「ホーム」と「アウェー」という概念を思い出した。スポーツ観戦などでよく知られている概念だが、ビジネスシーンでもしばしば指摘される。
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手遅れになる前に、テレビの役割の見直しを
以前から近しい関係にあった民放のテレビ番組が、10月から大きくリニューアルするという連絡をもらった。どうやら経営陣から経費削減を要請された結果、番組の内容や規模を縮小すべく全面的に見直すということのようだ。実際、連絡をくれたスタッフ自身も、その番組を離れるとのこと。
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今起きているのは「スマホの土管化」という仮説
新しいiPhoneについての話題を耳にすることが少なった。筆者は通信業界を手伝う仕事ゆえ、一般の方に比べて、こうした話に触れる機会は多いはずなのだが、それこそポケモンGOのほうが耳目を集めているように思える。そしてこれは、今に始まったことでもない。恐らく2年ほど前から、こうした傾向が顕在化している…
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通信業界はデフレの洗礼から逃れられない
間もなく日本にデフレが訪れる。こう書くと「縁起でもない」「占い師気取りか」と怒られそうだ。しかし経済指標はそれを暗示している。では、通信業界にはどのような影響が及ぶのだろうか。
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建設遅れる新国立競技場、今こそICT側が提案を
新国立競技場は、超大規模なICT利活用の最前線としての期待も高い。競技場自体が大規模な構造物であり、ケーブルや電源の引き回しだけでも困難を伴う。また、映像や音声などのコンテンツも当然ながら4K/8Kといった超高品質が求められる。そしてテロ対策も含めた21世紀の現実を踏まえれば、極めて高い信頼性やセ…
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米グーグルが鬼門のSNSにリベンジを繰り返す理由
米グーグルが新しいSNSを発表した。「Spaces」と名付けられたサービスは、小人数のユーザーグループがYouTubeをはじめとした他のGoogleサービスを、アプリを離れることなくコンテンツなどを共有できる。さらに、グループチャット機能にも力を入れている。ここまでの説明で、「既視感たっぷり」とい…
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LINE Out 無料開放への批判は妥当か
4月14日以降、熊本県を中心に大規模な地震が続いている。今回、波紋を呼んだのが、LINEによる通話料の無料化という措置である。ところがこれが、Twitterなどで多くの批判にさらされた。電話利用を助長して輻輳に拍車をかけるとは言語道断、という意見が大勢だったように思う。しかしこれは、あくまで対象が…
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シンギュラリティーにどのように向き合うのか
AI(人工知能)によって大変革の時代がもたらされる──。ICTの仕事をしていると、こんなフレーズを発した瞬間に「オオカミ少年」扱いされてしまうのは百も承知だ。しかしこのところ、そう言いたくなる気分が強くなっている。2月に総務省情報通信政策研究所コンサルティングフェローを拝命した。目下の最大の研究対…
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東日本大震災から5年、壁にぶち当たる
東日本大震災から5年が経過しようとしている。毎年この時期になると、本稿で震災や復興のことに触れているが、今年は改めて悩んでしまった。諸般の事情で、震災直後から被災地に入る機会を得たこともあり、筆者自身の被災地への思いは強いほうだ。だからこそ復興支援を続けているが、最近では「手伝う」の前に「まだ」と…
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SMAP解散騒動が浮き彫りにするテレビの存在意義
年明け早々、日本のエンターテインメント界を騒がせてきた、アイドルグループSMAPの解散騒動が、一転して活動継続として落着した。いや、一件落着なのかは分からない。テレビで生中継されたメンバーの表情は一様にやつれて硬直しており、とてもアイドルとは思えなかった。そんな顛末にかかわらず、SMAPは芸能人と…
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「ホームランか三振か」が目立った2015年
本連載を開始して、5回目の年末年始を迎えた。日頃のご愛顧に感謝しつつ、まずは2015年を振り返ってみたい。2015年はとにかく話題が豊富な年だった。思いつくだけでも、MVNO(仮想移動体通信事業者)の台頭、日本年金機構の大規模漏洩、個人情報保護法の改正、IoT(Internet of Things…
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お金の“トラフィック拡大”をもたらすFinTech
FinTech(フィンテック)についてどう考えればよいのか──。このところ、そんな問い合わせが増えている。増えた、というからには以前から問い合わせはあった。筆者の周辺では、昨冬くらいから関心が高まってきたと記憶している。今年に入ってから、メガバンクがアイデアコンテストを実施したり、9月には金融庁が…
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2015年版IT戦略が問題提起する「真の豊かさ」
改めて6月に改定された「世界最先端IT国家創造宣言」(いわゆるIT戦略)を読み直している。再び2015年版IT戦略を読み返す中で、冒頭に書かれている「真の豊かさの実現」という言葉に込められた意味の重大さを、ひしひしと感じている。
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