東日本大震災が多くの企業に多大な影響を与えているなか、2011年度がスタートした。IFRS(国際会計基準)への対応という観点では、2011年度は日本企業がIFRS強制適用に向けた活動を本格的に開始する年となるだろう。

 IFRS関連の情報を2年以上にわたって提供してきたIFRSサイトは、今年度も会計の専門家でない方でも分かりやすく、かつ実務に役立つ記事をタイムリーに提供していくつもりだ。今週から、IFRSのこれまでの動向を総括した特集企画「おさらいしよう!IFRSのこれまでと今後」を掲載している。来週以降も、複数の新連載や識者の特別インタビューなどを順次掲載していく予定だ。従来通り、主要なトピックはニュース記事としていち早く報道していく。

 ここでは新年度ということで少し趣向を変えてみたい。Webサイトの良いところは速報性の高さに加えて、様々なアクセスデータを分析できることにある。例えば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンから、どんなキーワードまたはフレーズ(キーワードの組み合わせ)でコンテンツを検索されたかを把握できる。ここでは、IFRSサイトのコンテンツの検索に使われた「検索キーワード」や「検索フレーズ」の傾向をご紹介したい。

 最初にお断りしておくと、ここで見ていくのは検索エンジンで検索された件数そのものでなく、検索した結果、IFRSサイトのコンテンツにアクセスされた件数である。このためあくまで参考値のレベルではあるが、なかなか興味深い結果が浮かび上がった。例えば、「IFRS(国際会計基準)をどう読むか」という話題を本サイトでも何回か取り上げたが(関連記事:IFRSはJ-SOXに続く“疫病神”か? )、この話題が現在も根強い人気を保っていることが分かる。

 「IFRSの読み方」に続く話題は何かに興味がある方や、IFRSをこれから学ぼうとしている方、このIFRSサイトを初めて見たという方に少しでも興味を持ってもらえれば幸いである。

IFRS、国際会計基準、包括利益が三強

 ここでは2010年2月1日から4月4日まで(以下、2010年)と、2011年2月1日から4月4日まで(以下、2011年)の検索キーワードと検索フレーズとを比較してみた。ちなみに検索に使われた検索エンジンは、Googleの日本語版が約6割、Yahoo! Japanが約3割だった。