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記者の眼

不安をモチベーションに変えるリーダーの言葉

小林 暢子=日経情報ストラテジー 2011/03/28 日経情報ストラテジー

 「放射線が心配だから、子供と一緒に西日本に避難しようか迷っている。あなたはどうするの?」

 3月11日から1週間たった週末、コンサルタントとして働く友人の女性から電話をもらった。東北地方で直接被災された方々とは比較にならないが、東日本大震災は東京周辺をも重く暗い不安で覆っている。春休みに差し掛かることもあって、子供を連れて実家や親戚の家、さらには海外にまで退避する主婦が増えているとは聞いていた。ただ、職業を持つ人もその可能性を真剣に検討し始めたことには、少なからず動揺した。

 「仕事はどうするの?」「この状態では今担当しているプロジェクトはしばらく動かないだろうし、モバイルでも仕事はできるし…。でも他の社員からはどう思われるかな…」。決めかねている様子の友人との電話を切った後、考え込んでしまった。

 こうした迷いを抱えているのは彼女だけではないだろう。これまで何の疑問もなく繰り返していた、会社と家との往復を続けていっていいのか。自分と家族の生命や健康を守るために、自ら決断すべきことがあるのではないか。そう考えたうえで避難や移住を選択し、会社との折り合いがつかなければ辞める決断に至るケースもあるだろう。高い専門性を持ち、転職に困らない人(さらに当面の生活に困らない蓄えがある人)ほど、こうした選択は現実的な解になる。

 一方でこの震災が、仕事の意義を再確認するきっかけになった人もいる。都心で美容院を経営している友人の話だ。余震が続き、計画停電による交通機関のまひが懸念されるなか、彼女の美容室も予約のキャンセルが相次ぎ、開店休業状態に陥った。それでも店を開け続けていたのは、ほんの一握りの顧客のためだったという。

 「千葉のお客様の家で液状化が起こって水道やガスが使えなくなり、何日もお風呂に入れないんだって。『せめて髪だけでも洗いたい』って、仕事の帰りにシャンプーの予約を入れてくれたんだよ」。自分を切実に必要としている人がいることを感じ、それに応えようという使命感を持つことが、彼女が店を開け続ける原動力になった。

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