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2010年こそ心新たにがんばろう

2010/01/07

 あけましてあめでとうございます。SEマネジャやSEの方々は、心新たに今年の仕事を既に始められていると思う。そして「あの問題をどのように進めようか」とか「今年もビジネスが難しいがどうやればよいか」とか「今年はあんな仕事をやってみたい」「あの技術に強くなりたい」「あれを勉強してみたい」「あれが出来るようになりたい」などと、人それぞれいろんなことを考えていると思う。

 また、SEマネジャの中には年初の会議で部下のSEに今年の方針を説明した人もいると思う。今年もIT業界を取り巻くビジネス環境は厳しい。新聞などによると昨年同様に厳しい1年になりそうである。そんな状況の中で、今回は年初なので、特別編としてSEの方々に新年のメッセージを贈りたい。読者の方々に何かを感じてもらって日ごろの仕事の上で何らかのお役に立てば幸いである。

ビジネスに無関心であっては困る

 まず、IT業界のビジネス環境だが、昨年から顧客は新規開発を控え予算も抑制している。そんな中で多くのSEは上司から与えられたシステム開発や保守や運用などの仕事を行なっているのだが、ここで注意すべき点がある。それは単に与えられた仕事をやればよいと考えて日ごろを過ごすのは厳禁だということである。

 会社は商品が売れなければ経営が成り立たない。売れなければSEにとってもシステム開発も保守も運用もない。システム開発や保守や運用を担当しているSEといえども、会社のビジネスチャンスを増やすことを心がけることが肝要である。およそSEが顧客で仕事をしていると、その周りにはビジネスのネタになるいろんな情報がころがっている。その気になればSEは「このお客様はこんな問題点を抱えている」「こんなシステムを開発しようと考えている」「外注施策をこうしようと考えている」「こんな製品を使おうと考えている」などいろんなことが分かるものだ。そんな情報が入れば、お客様の相談に乗ったり自社で何とかそれが出来ないかと自分でお客様と話したり、もしくは営業に「お客様はこんなことを検討されている」と伝えたりすることができる。その結果、会社のビジネスのチャンスが増える。第一線のSEはそんな心構えで日々仕事をすることが重要である。

 それにはSEが日ごろそれを意識してアンテナを張ったり、積極的にお客様とコミュニケーションを取ったりすることが不可欠である。そうでないとお客様が考えていることや検討したりしていることは決して分からない。貴重な情報でも、聞く人にその意識がないと素通りして何の価値も生まないものなのだ。これは決してワークロードの問題ではない。SEの意識と心構えの問題である。第一線で働いているSEは、ぜひこのことを考えてほしい。

 好景気で会社が受注に苦労しないときは、SEはシステム開発などだけに専念していれば飯を食べられるかもしれない。だが今の時代はそうでないない。特に日本の多くの労働集約的なIT企業は、受注チャンスが減り、売り上げや利益が減れば、人件費をはじめとするコスト削減しかない。第一線のSEの中には「売るのは営業だ。我々には関係ない」とか「我々は売ったシステムを開発するコストセンターのSEだ、売る仕事には関係ない」などと考えているSEが少なくない。だが、その考え方は考えものだ。コストセンターのSEと言っても、しょせん会社の仕組みの話である。SEが顧客が抱えている問題や新規業務などを検討していることを知り、それを会社に伝えることを禁止している企業があるわけがない。それはSE自身の自分勝手な思い込みである。

 このほかにも、SEがやるべきことはお客様に自分たちの価値を認めてもらう努力をして単価を上げるなどいろいろある。この不況の時代にこそ第一線のSEは決してビジネスに無関心であってはなるまい。筆者は以前からSEの職務は本来「ビジネス目標の達成とお客様のご満足」であると主唱している。言うまでもないが、これは景気の善し悪しにかかわらずである。読者のSEの方はこの職務を改めて認識してほしい。

>>“あれが出来るようになりたい”という思いを...
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著者プロフィール

馬場史郎(ばばしろう)
 IBMおよびユーザー時代を通じて一貫してSEにこだわり,業界の先輩としてSEなどITプロフェショナルに向けた助言や提言をつづる。現在,執筆や講演やSEの在り方の相談に乗るなどの諸活動を行う。過去のWatcher連載は「ITプロに贈る“今日の一言”」。

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